FX予言集 フィリップFXブログ
小手先対応では迷路に入るだけ
今週のFOMCに向けてのドル安がなかなか止まらない。 逆に金融緩和期待で世界的な株価は好調で、これまで円高で軟調気味だった日本株も為替は無視しながら底堅い動きを見せている。 クロス円は対ドル通貨次第の動き、ドル円は今日も先日のガイトナー発言時の再来のような暴騰となり、介入警戒感をあらわにしている。 中身はアルゴ系ファンドのミスヒットのようだが一瞬の動きに介入だと追随した向きもいたのか、マーケットストップもある程度は巻き込んでしまったのであろう。 もしミスヒットであればその間の取引は無効になるはずだが、要因が不透明であり顧客の取引は有効化される。 現在は元のレート近くである80.40-50での推移となっているが、上値の重さは変化がなく先週パナソニックやソニーが設定レートを円高に設定したために、余計下値の可能性を予想する専門家が増えている。 今日も介入の噂で短期はドル買いとなっており、マーケットはそれが下値模索の原因となるかもしれない。 明日までに最安値を更新する可能性は7割以上と見ている。 FOMCで金融緩和拡大幅や次の第3弾への言及次第では、短期ドル買い戻しとなる可能性もあると見ており、そうなれば再度時期を探るのに少し時間がかかるかもしれない。 予想通りであれば超短期的な買戻しで終わると思っているが、それもドル売りポジションの傾き次第であろう。 また今週金曜日は米国雇用統計であるために、それの悪化予想へのドル売りポジションもFOMC後は出てくるのかもしれない。
あるブログでのの抜粋であるが、バーナンキ議長の性格を知るためにも面白い話であった
ウェールストリートジャーナルからの記事だそうだ。
バーナンキ米FRB議長を知るための「ミニゴルフ」論
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長率いるFRBが来週開く連邦公開市場委員会(FOMC)で、段階的な国債購入計画を発表する見通しである。FRBは2009年の国債購入決定に際して採用した「衝撃と畏怖」のアプローチではなく、景気回復のペースや購入拡大のコストをめぐる不透明感を考慮して慎重な戦略をとるだろう。このアプローチを理解する助けになりそうなのが、バーナンキFRB議長が2004年の講演で引用した経済学者ウィリアム・ブレイナードの論文だ。
当時まだFRB理事だったバーナンキ氏は「漸進主義」と題する講演で、エール大学の経済学者ブレイナード氏の論文を引用して、政策立案者は政策決定に当たってどのような結果を招くか確信を持てない時は、「ゆっくりと慎重に」行動すべきであると説いた。
ブレイナードはこの論文で、「政策立案者は、政策行動が経済に与える影響がどうなるか分からない時は、影響を正確に予知できる場合よりも慎重に対応し小刻みに政策を調整するのが適当だろう」と指摘、ミニゴルフを例に次のように述べた。
「ミニゴルフのゲームで、首位に立って最終ホールを迎えたことを想像してみよう。ほどほどの打数でプレーを終えられればゲームに勝てる。ところが、何かの理由でパターに慣れず、どの程度力を入れればボールをカップに入れられるかわからないとする。勝つ可能性を最大限にするにはどうすればいいか」
「こうした状況では最善の策は慎重になることだ。パターにボールがどう反応するのか分からないのならば、ボールの反応を正確に予知できる場合よりも軽めに打つべきである。慎重に打てば、第1打はショートする可能性が大きい。だが、パターの反発力が予想より強ければ、いつも通り打ってもボールに勢いがついてカップを外して転がっていってしまう。致命的な一打を避ければゲームに勝てるならば、短いパットを続けた方がいい。漸進主義で行動せよ」
もちろん、この漸進主義に関する議論は、FRBが政策金利を上げたり下げたりしていた時代のものだが、基本は今も同じだ。今後もゴルフに関するコメントに注目しよう。
以上。
(今のバーナンキ議長がパットを大きめに打とうとしており、それはリスクの度合いに対しての面白い例え話である。 私が考えるに、議長はリーマンショック以降にもう既に強気のパッティングを続けており、余程返しに自信があるのであろう。 返しがストレートラインならいいが、下りのスライスだと外す可能性は大きいのかも。 今まで強めにフックラインを打っていて、いきなり下りのスライスだとまず入らない可能性が大きい。 ゲームは最初から全て繋がっているように思えるが。。。 運良く入っても、次の議長に問題が先送りされる、それがグリーンスパンの時であったはず。 小手先で短期の問題を回避する回数が多ければ多いほど、長期で見ると迷路に入りやすく、その場合は抜本的な改造が必要となる。 それが長期低迷経済とならなければいいが。)
2010.11.1日 6:16更新
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