FX予言集 フィリップFXブログ
介入成功にはサポートが必要
管首相続投で、投機的な円高で下へ突っ込む下地が整ったことで市場の逆を読んでのタイミング良い介入であったようで、円相場は全般にショートの巻き戻しも入っての大幅上昇となっている。 さすがの円高順風気配を嫌がったか82円台からの介入は、抵抗線割れからの戻しで市場も警戒はしていてもこのタイミングとは考えていなかっただろう。 閣僚も決まっていないし、財務相が決めることであるから留任もわからない間での出来事だった。 これまで円高仕掛けとはいってもドル安の流れからたどり着いた82円台であったために本格的にドル円に対しての売りは見られなかった。 しかし毎日少しずつレベルを下げていく動きは輸出勢の売りもこなせず、売りたい向きからすると嫌らしく、イライラを募らせる相場であったために企業はほっと一息であろうか。 そんな中、今までの介入だとドル買い円売りでユーロドルが押されて下げる展開が多かったが、ユーロ円を代表にクロス円全般の上昇が目立っている。 もしかするとドルだけではなく、ユーロにも目立たないよう買い支えがあるのかもしれない。 海外勢は介入に対しては今のところ欧州、英国政府筋は共に黙認しているようで、コメントが聞かれないが、米国著名投資家のジョージソロス氏は日本の為替介入に対しては正しいとの見方を示している。 今までは一度目の介入の高値がしばらくの高値となって市場の売り圧力との戦いが始まっていたが今回はどうであろうか。 ドル円は現在85.95付近を高値に85.80でもみ合いとなっていて、下値には日銀からの買いがありここから買い上げる動きは見られないためになかなか動きづらいようだ。 ターゲットというと86.10越えはしっかりしたいところであるが、相場が硬直すると売りのほうが優勢となるので、日銀としては買いを引くわけにはいかず86円あたりをキープし続けるのは難しい。 上昇基調に慣れるまで投資家は時間がかかるために、レベルに慣れさせるため少なくともある程度のレベルより上を一週間ほど続けるしかないが、前回までは成功した例がない。 今日は推測ながら一億ドルもの資金を使ったのではと報道されており、余剰資金がどれくらいあるのかで相場の行方が決まってくるだろう。 中国からの国債購入は後押ししただけで、本当の原因はデフレがもたらした円高と言える。 円高を止めるには短期証券発行で介入資金を大きく調達し、介入で円高を食い止めているうちに、政府や日銀は円高の根本的な背景であるデフレに対する是正の意思をはっきりさせる必要がある。 まず日銀は国債の買い取りを制限せず、金融緩和をもう一段進めることなど。 政府と日銀は一体となって意思表示をすべきであり、マスコミを使いパフォーマンスを加えながら協調姿勢を強く見せる必要がある。 デフレへの戦闘意志が見えない限り、通貨円は市場からどんどん催促される結果となるだろう。
2010.9.18日 2:02更新
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