FX予言集 フィリップFXブログ
制御不能?
ポジションの巻き戻しに加えて、ガイトナー長官の経済成長へドル安を求めていないという発言、証拠金率引き上げで銀価格の急落などが取りだたされてドル買いが強まっている。 その上欧州でのアイルランド債務問題は根強くマーケットの注目を浴びており、テクニカルからファンダメンタル要素や発言がサポートする動きとなっており、一度ドル買いの過熱感が出るまで続く可能性が大きいのではないか。 ドル円は昨日から82円を維持しており、輸出勢の売りで押し目を待ってもなかなか買えない相場となっている。 ユーロドルは、1.37を再び割れて1.35付近まで模索する動きが見て取れるのは、ユーロポンドの下げ幅からも証明できる。 豪ドルもとうとうパリティー割れとなり0.98半ばまでの調整はありそうだ。 今日開催されたG20では、人民元批判に加えてドル安にも非難の声が上がったことがガイトナー長官の発言に繋がっているようだ。 これから米国政府要人はドル強しというコメントが増えてくるに違いない。 しかし米国のファンダメンタルが強いのではなく、ポジションの巻き戻しからの突っ込み買い程度であろうから、大きくドルが戻っていく環境にはまだ程遠い。 基本的には経済指標の数値が上がってこないとなかなかドル安要因が掃けることがなく、これからも市場の注目と同時に度々相場を混乱させることであろう。
市場は将来のインフレを予想している向きが多く、米国長期、短期金利差が歴史的な水準まで広がっている。 長期は金利高、短期はFOMCでのオペレーションの影響で安い状況、新興国は80円台後半の日本のバブルとならぬよう利上げで景気過熱感を抑えようとしているが、溢れたマネーはドル高になっても商品には流れ続けており、先高感の台頭はなかなか拭えない。 こうなると2000年のハイテクバブルでナスダック指数が急騰し続け、ほぼ全員のアナリストが売りから買い推奨と変化した相場を思い出させる。 特に今は新興国が世界経済の推進役となっており、比較的物価の高い先進国マネーが物価の安い新興国へと流れるとすると、先行き巨大なバブルが起きそうだと考えるのは妥当かもしれない。 中国は利上げや金融規制を幾ら行っていても物価上昇に歯止めが掛からないことから、これからの金融調整が徐々に難しくなっていくことだろう。 現状では世界経済をバブルにするのか、すっ飛ばしてしまうのかは中国政府次第なのかもしれない。
2010.11.12日 5:04更新
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