FX予言集 フィリップFXブログ
徐々に円高基調へ
じりじりとした円高基調の中政府と日銀の会談も提案はなく、また欧州の金融緩和長期化観測で軟調気味となっているユーロがユーロ圏PMI(購買景気指数)の低下でユーロ円に売りが入りやすくなっている。 ストップロス観測のあった108円台前半から107円台で下落が加速し年初来安値の107.30割れを意識する展開で、その下にあるストップ狙いの売りが入りやすくなっているようだ。 クロス円の下落でドル円も若干押されていて、抵抗ラインが徐々に下げてきており85.50-70辺りで推移しており重さを醸し出している。 どうもユーロ円の安値とドル円の85円割れが同時に進行するような感じが出ている。 欧州市場でユーロが更に売られれば、政府と日銀の動向に期待が持てないためにドル円も安値更新から84円割れをターゲットにじりじり下がる展開となるのではないか。 ユーロ円が大きく下げだすと、個人投資家が保有している豪円やニュージーランド円の売りにも繋がってくるので下値に買いがあっても安心はしていられない状況ではないか。 ユーロドルは1.2600付近が5月から上昇した中での半値戻し水準で意識されそうで、ここをしっかり破ると一目均衡表での雲の中であっても1.24半ばの水準が次のターゲットとなっていく可能性が大きい。
先進国各国は、新興国の経済拡大で需要が増す環境となっていく中で通貨安を利用し自国の商品を輸出し、内需では捌けない供給を新興国へ流そうと動いている節が見られる。 中国やインドが自国経済の拡大スピードを調整しようとして利上げや規制拡大に動いているのは、先進諸国からの要望とは若干違っているからの政策的通貨安だと思っている。 特に米国は、リーマンショック後にガイトナー財務長官がこれからは輸出を増やし、自国での消費を他国へ補ってもらうと発言しているだけにこの動きは妥当、予定どおりであろう。 これらの時間稼ぎが意外と長期化しているために、バーナンキ議長の学者的観点から国債買い取りには規制を設けないような動きや金利低下には肯定的な考えが伺える。 そこでゆるやかな円高基調はいいのだが、市場はどこかで大きく仕掛ける可能性があり、大きく円高に振れた時の対応が難しい。 もし日銀が単独で介入しても通貨安を促している他国はあまり文句を言う資格はないように思える。 それより、政府は円高を利用して商社などに資源確保へ動きを促すように税制などでの優遇策も考えられなのか、近い将来資源不足に対応するのにもメーカーにとっては格好のタイミングとなるだろう。 円高メリットをクローズアップさせて、安心感も誘えるとも思えるのだが。
2010.8.24日 10:26更新
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