FX予言集 フィリップFXブログ
バブルは再焼するか?
若干の円高基調によって、クロス円も徐々に下げ始めてきた。 とは言ってもオセアニア円は未だ堅調さを保ち、どちらかというとユーロ円、ポンド円などの欧州クロス円が下向きのモメンタムとなっている。 各国の先行き経済活動に対する見通しの違いから、金利動向にもずれが生じており、更に原油や金などの商品価格相場の上昇基調が強いために資源国の通貨も買われており、またそれらの国の経済活動も戻りが早いようだ。 米国が超低金利政策を推し進めているために価値の落ちたドル通貨が各国の様々な相場へと入り込みバブル懸念も出始めてきたので、各国は経済見通しの不透明さからくる金融調整の難しさに直面している。 最近好調な鉱物商品輸出で経済が潤い始めている豪国では、利上げに対しての臆測が相場を支えている。 国内ではマネーが回帰したのか不動産価格の上昇が著しくなっておりバブルの懸念も出てきているが、それを支える商品相場の上昇はいつ下落に転じるかわからないというのと、重要な輸出先の一つとなった中国もバブル懸念もある。 更に今年に入っての世界的な政府支出によっての景気回復基調が軌道に乗るのかが、通常の個人消費や輸出のエンジンに振り向けられるのか予想が難しい。 先がわからないならどちらかというと経済は良くなる方向へ導くのが政府の役目であり、それを実践すればバブルの温床になるのはわかっていても、左へ大きく振れたゆりかごは、重力(人々の心理)によって揺り戻しが右へ大きくなるのはどうしようも無い事で、バブルを起こさないようにということはまず無理な注文で止める事は出来ない。 次にマネーが向かうのはどの商品であろうか、米国以外の国が先に金利を上げてしまうとドルキャリーが本格化してしまう恐れがあり、商品相場の更なる上昇へと向かう可能性もある。 そうなれば資源国通貨は今まで以上に上昇するという行き過ぎ、それから発生する急落の可能性などの相場波乱が始まるようだと経済活動に混乱を招いてしまう。 まだしばらくは各国中央銀行のニュアンスから相場の方向を読んでいく動きが基本線となっていきそうで、大きく動く可能性があるとすればそのニュアンス変更がきっかけとなりそうだ。
さてテクニカルから見ていくと、邦人投資家に人気があり上昇トレンドに乗っているオーストラリア円は、週足のサポートが81円丁度にあり、その下は今回新しく分析機能として加えられた一目均衡表だと雲の上限が80円丁度にあり次のサポートラインとして機能している。 上方では85.65が抵抗線となっていて、昨年夏の下落途中でもみあいとなったレベルと相まって上がるにしてもある程度のレンジを保ちながらの動きとなるであろう。 この間の5円幅での動きが今月一杯は中心レンジとなりそうだ。 12月となれば年末となり、中銀は手を打ちづらく相場も動きづらくなるのは否めない。 年末はそれよりドルの権威低下によるユーロの動きに注意を払っていきたい。
2009.11.17日 12:15更新
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