FX予言集 フィリップFXブログ
バーナンキ議長の本音が伺える
サブプライムの執拗な悪影響で、FRBバーナンキ議長も8日の声明で素直に影響の長引く懸念に言及して、米国経済にしばらくは影を落とすだろうと、インフレはそっちのけのような発言であった。 そもそも、住宅価格が高値から暴落し出した今年の半ばからこうなるのは、ある程度読めていた。 先月中頃、サブプライム関連のモーゲージ担保証券(MBS)などを買い取るために米国銀行大手3行、シティ、JPモルガン、バンクオブアメリカ政府の言いつけ?なのか、SIV基金なるものを設立し、ファンドの救済を目的として、基準を満たすSIVを買い取り、購入資金調達のため短期債を発行するために作っていた。 それは、まさに日本のバブル時の後始末で、住宅金融専門会社という、個人向け貸し付け住宅ローンを専門に行う機関が、不良債権を8兆円まで増やし続けたために、その処理として設立された住専処理機構と同じではないか。 その結果、大手都市銀行がほとんどの債権を放棄して、約半分の不良債権処理は国民の税金負担によるものとなっていった。 今回のSIVが原因で大手銀行の赤字幅が大きくなっているのである。
しかし、これで終わればいいが、住宅価格の下落が続くようだと、もっと多くの不良債権が出てくるのは間違いない。 マインドを損なうのだけはしたくないであろうが、バーナンキ議長もさすがに打つ手が限られてきて、弱気になってきている。 住宅市場が2008年第2四半期に終わるとか、消費までは影響は限られると言っているが、それでは市場に先を読まれてしまう。 非常に危険な匂いがしているのは、私だけであろうか。 最終的に消費に限られた悪影響だけならば問題ないのだが、サンクスギビングとクリスマスの前にリップサービスが出来ないFRBも久しぶりのような気がしていて、不安である。 米国は多少の景気下落は、受け入れざるを得ないのだと思う。 クリスマス商戦で消費が冷え込んでいないか見極めるのは、来年1月から2月にかけて発表される企業決算のタイミングであろう。 それまでは、どうあがいてもドル安は続く。 昨夜は、米国金利先物が12月の利下げをも織り込んでしまった。
2007.11.9日 4:37更新
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