FX予言集 フィリップFXブログ
先週の流れを受け、クロス円上伸か
先週の米国雇用統計の好結果からクロス円が堅調推移となっている流れとはなっているが、ドル円は輸出の売りが頭を抑えている。 そのために対ドルは上昇していてドル売り基調と見えるが、内容はクロス円堅調、ドル円売りが実情であろうか。 欧州通貨はギリシャ問題解決の動きから最悪な状況近くまでの読み込みは済んでおり、テクニカルから戻しやすい状況にあることも背景にあるだろう。 ギリシャは公務員や高所得者を主体とした5800億円もの緊縮財政措置を発表したが、日本の消費税にあたる付加価値税や所得税率の増税であるために消費に直接響くと思われ、歳出削減も景気に悪影響を与えるために財政的にはまだリスクは大きいようだ。 これらがうまくいかない場合、EUやIMFも大きな額の支援をしなければ破綻してしまう相当額も算出されているようで、債券のディフォルト問題は引き続き大きいままだ。 更にスペインの財政悪化も次に取り立たされていくだろうから、ユーロは上昇しても1.39台辺りからは重い展開が年央くらいまでは続きそうだ。 その他の先進諸国の株価が堅調なうちに問題解決となれば良いが、下手をするとドル安基調を保ったまま、ユーロ安となるリスクも残っている。 そうなればまた大きく円高へ戻る可能性も残っている。 先進諸国が財政悪化を抱えていることで、時間稼ぎは基本的に新興国に負うところが大きく、タイムリミットとなる前に早く経済を安定させ、回復基調に乗せていくことがクロス円上昇の鍵となりそうだ。 日、米、欧、英とメジャー先進国が同じ姿勢で低金利安定させるしかなく、将来のインフレや一歩間違えばデフレとなる脅威と戦わなければならない状況は、各国中銀にとっては舵取りが非常に難しく、互いに緊密な連携が必要になるのかもしれない。 様々な不安要素から考えると、今のところ消去法からくる早々なる豪ドルの買いは、納得がいくのではないか。 今週は大きなイベントはあまりないが、比較的欧州、英国の経済指標が多く、それ以外では雇用不安が続く中で木曜日の米国新規失業保険件数や金曜日の小売売り上げなどがあり市場に影響を与えてきそうだ。結果が良ければ、クロス円の上値追いの可能性は大きいのではないか。
2010.3.8日 8:39更新
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