FX(外国為替証拠金取引)は、少額から始められる資産運用として多くの個人投資家に利用されています。
ただ、これからFXを始めようと考えている初心者の方の中には、「利益が出る仕組みがよくわからない」「売りから入るとはどういうこと?」「いくら資金が必要なの?」といった疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。実際のところ、専門用語が多くてハードルが高く感じられがちです。
そこでこの記事では、FXで利益が出る2つの仕組みや、レバレッジ、ロスカットといった基本用語を図解を用いてわかりやすく解説します。
FXは「Foreign Exchange」の略称であり、正式名称を「外国為替証拠金取引」といいます。基本はシンプルで、2国間の通貨(例:米ドルと日本円)を売買し、その差額で利益を狙う金融商品です。
FXでは必ず2つの通貨を1つのセットとして取引し、これを「通貨ペア」と呼びます。例えば「米ドル/円(USD/JPY)」の場合、左側の米ドルを「取引通貨」、右側の日本円を「決済通貨」と呼びます。また、取引は常に「左側の通貨を、右側の通貨で売買する」ことを意味します。USD/JPYで表される米ドル/円の買い注文は、「日本円を支払って米ドルを買う」という行為を指します。
読み方はUSDJPY(米ドル/円)の場合は「ドル円」、EURJPYの場合は「ユーロ円」、GBPJPYの場合は「ポンド円」と基本的には表記のままとなりますがAUDJPYの場合は「豪(ごう)ドル円」や「オージー円」と呼ばれ、どちらになるかは個人の好みになるとされます。外貨建て通貨ぺアではEU/RUSDは「ユーロドル」とそのままですが、GBP/USDは「ポンドドル」と呼ばれる場合もあれば「ケーブル」と呼ぶ玄人はだしの方もいます。これはGBP/USDがイギリスとアメリカという新旧基軸通貨の間での取引で、両国間のやりとりに大西洋を横断した海底ケーブルが使われていたということが由来となっています。GBPで表される英国ポンドは「スターリングポンド」という呼び名もあるため、その呼び方からEUR/GBPを「ユーロポンド」あるいは「ユーロスターリング」と言ったり、GBP/CHFを「ポンドスイス」だけでなく「スターリングスイス」と言ったりすることがあります。
FXの仕組みを理解する上で重要なのがコストの考え方です。フィリップ証券のFX取引では取引手数料を無料で提供していますが、代わりに「スプレッド」という買値(Ask)と売値(Bid)の差が存在し、これが実質的なコストになります。
為替レートの変動を表す「円安」と「円高」は、通貨の相対的な価値を示します。
FXは世界中の市場がリレーをするように開いているため、平日は24時間レートが動いていることになります。そのため、当社でもこれに対応し平日はメンテナンス時間以外いつでも取引が可能です。
夜間に活発に動く市場もあるため、日中忙しい会社員の方でも帰宅後に本格的な取引が楽しめます。
FXで利益を出す方法は、大きく分けて「為替差益」と「スップポイント」の2種類です。
通貨ペアの価格変動を利用して得る利益です。
例えば、1ドル100円の時に買い、101円になった時に売れば1円の利益です。この「安く買って高く売る」のが基本ですが、後述するように「高く売って安く買い戻す」ことで利益を出すことも可能です。
2国間の「金利差」によって発生する利益です。
日本のような低金利通貨を売り、高金利通貨(メキシコペソやトルコリラなど)を買ってポジションを保有し続けることで、その差額分を原則毎日受け取ることができます。長期保有でコツコツと利益を積み重ねる運用スタイルに最適です。
FXでは「高い価格で売った通貨を、安い値段で買い戻す」という、売り注文(ショート)から取引を始めることが可能です。
初心者が不思議に思う「持っていないものを売れる理由」は、「株式の信用売り」のように取引をしている会社から対象の通貨を「借りて売る」という仕組みがあるためです。
これにより、通貨価値が下がるような局面でも、利益を狙うチャンスが生まれます。
FXの最大の魅力であり、注意点でもあるのがレバレッジです。
レバレッジとは「てこの原理」を意味します。担保となる証拠金を預けることで、その資金の最大25倍の金額を動かすことができます。
常に25倍で取引する必要はありません。入金した額に対してどれだけの注文を出すかで決まる「実効レバレッジ」を低く保つことが、安全に運用するコツです。
最大25倍の資金効率(レバレッジ)が活用できるFX取引、実際の取引ではどのような計算になるのかシミュレーションをしてみましょう
フィリップ証券では「1,000通貨」単位での取引が可能です。
1ドル150円の場合、1,000通貨での取引に最低必要な証拠金は、【通貨の値段×保有する通貨量÷レバレッジ】の計算で約6,000円(150×1,000÷25倍=6,000)となります。しかし、これは「最低ライン」であり、実際には余裕を持って数万円程度を入金のうえで1,000通貨の取引をするといった余裕を持ったお取引を心掛けることが必要です。
FX取引でドル円(USDJPY)1,000通貨の買いポジションを保有したときに1円変動したときの損益
| 為替レートの動き | 1,000通貨での損益 | 1万通貨での損益(参考) |
|---|---|---|
| +1円(円安) | 1,000円の利益 | 10,000円の利益 |
| -1円(円高) | 1,000円の損失 | 10,000円の損失 |
最低証拠金の約6,000円ギリギリで取引すると、少しでも逆行した場合に後述する「ロスカット」の可能性が非常に高まります。
FX取引を行ううえでの大きなリスクは以下の3つです。
ロスカットとは、証拠金維持率が一定水準を下回った場合に、ポジションが強制的に決済される仕組みです。
証拠金維持率は有効証拠金÷必要証拠金×100で表され、「有効証拠金」は計算上の損益によって変動し、利益が大きければ増加し損失が大きければ減少しますので、未決済の損失が多くなればなるほど、100%に近づきます。そして、100%を下回った場合に当社では強制ロスカットとなるものです。
「強制決済」と文字だけでは非常にネガティブな印象に捉えられがちですが、実際は投資家の資産がゼロやマイナス(借金)になることを未然に防ぐための、非常に重要なセーフティ機能です。
FXは「為替差益」と「スワップポイント」という2つの収益源があり、レバレッジによって少額から効率よく運用できる魅力的な金融商品です。
大切なのは、仕組みとリスクを正しく理解し、ご自身の余剰資金で無理のない範囲から始めることです。フィリップ証券では、世界標準の「MT5」ツールを提供しており、高度な分析をしながらこれらの仕組みを最大限に活用いただけます。