「FX(外国為替証拠金取引)に興味があるものの、何から始めればよいかわからない」という初心者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、口座開設の手順や必要な資金、さらには利益が出た際の税金など、お金に関わることだからこそ、「失敗したらどうしよう」と不安に感じる方も少なくないのではないでしょうか。特に初心者の方はFXを始めるまえに、どのような手順を踏み、どのような知識を身につけておくべきかを知ることが大事となります。
本記事では、FXの基礎知識から、口座開設から取引開始までの具体的な5ステップ、必要な初期資金の目安、そして利益が出た場合の税金・確定申告まで、初心者が知っておくべきやり方を網羅的に解説します。
FX(Foreign Exchange)の正式名称は「外国為替証拠金取引」です。簡単に言えば、2つの国の通貨を交換して利益を狙う金融商品を指します。たとえば、日本円と米ドルといった通貨ペアの価格変動を利用して取引を行います。
FXで利益を出すアプローチは、大きく分けて2つ存在します。
まず1つ目が、通貨の価格変動を利用した「為替差益(キャピタルゲイン)」です。外貨を安く買って高く売る、あるいは、高く売って安く買い戻す。こうした価格差によって得られる利益を指します。
そして2つ目が、2国間の金利差によって毎日受け取れる「スワップポイント(インカムゲイン)」です。低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買って保有し続けるだけで、その金利差に相当する利益を継続的に得られる仕組みとなっています。
FXを語る上で欠かせない最大の特徴が、レバレッジ(てこの原理)という仕組みです。これは、預け入れた資金(証拠金)を担保として、実際の資金の何倍もの金額を動かせるシステムを意味します。
現在の国内FX取引においては、最大25倍までレバレッジをかけることが可能です。たとえば、手元に10万円の証拠金があれば、最大250万円分の取引ができる計算になります。少額からでも大きな利益を狙える点は非常に魅力的ですが、注意も必要です。相場が予想と反対に動いた場合、それに比例して損失も大きくなるリスクを伴うため、十分な資金管理の理解が欠かせません。
実際にFX取引を行う際のメリットと注意すべき点を確認してみましょう。
FX取引を始める前に確認すべきメリットと注意点
| メリット | 注意すべき点 |
|---|---|
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レバレッジ効果により少額の資金から始められる
平日ほぼ24時間取引可能
買いと売りどちらからでも利益を狙える
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レバレッジ効果により損失が大きくなる可能性がある
土日は原則として取引ができない
証拠金維持率が低くなる(100%未満になる)と強制ロスカットとなる
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FX取引を開始するにあたっては、FXの仕組みや注意点などを知ったうえでFX取引用の口座を開設することになります。そのために必要なものを見ていきましょう。
いざFXの口座開設を進めようとした際、手元に書類がないと手続きがストップしてしまいます。あらかじめ以下のものをお手元にご用意ください。
これらを事前に準備しておくことで、スムーズに口座開設手続きを進めることが可能です。
「FXにはまとまったお金が必要」と思われがちですが、実は数千円程度の少額から始めることが可能です。実際の初期資金は、取引する通貨ペアの価格、取引数量、レバレッジの組み合わせによって決まります。
たとえば、1米ドル=150円の時に「1,000通貨」単位で取引を行うとしましょう。この場合、総取引額は15万円となります。ですが、FXはレバレッジ効果を得られる証拠金取引。総取引金額の一部である証拠金を預け入れることでお取引いただける仕組みです。
そのレバレッジについては、2026年の時点では個人のお客様を対象にしたFX取引は証拠金比率4%と法令で定められていますので、必要証拠金は15万円の4%で6,000円となります。
ただし、ここで一つ注意点があります。最低限の資金しか口座に入れていない状態だと、相場が少しでも逆行した途端にロスカット(強制決済)されてしまうリスクが高まるのです。そのため、初心者の方は最低でも5万円から10万円程度の余裕を持った資金(証拠金)を用意して始めるというのがひとつの目安となります。
では、実際にFX取引を開始する流れを5つのステップに分けて見てみましょう。
フィリップ証券では、FX取引のシステム(お取引用画面)として世界中のプロトレーダーに愛用されている高機能プラットフォーム「MT5(メタトレーダー5)」を提供しています。MT5は、高度なチャート分析機能はもちろん、自動売買(EA)の拡張性も高く、初心者から上級者まで長く使い続けられるのが特徴です。国内の金融庁に登録されている安心感と、世界標準のスペックを兼ね備えた環境でお取引いただけます。
お取引するためにはFX取引口座が必要です。Webサイトの申し込みフォーム(こちら)から口座開設をお申込ください。氏名や住所、投資経験などの基本情報を入力し、必要書類を提出いただくことで口座開設のお申込を進めることができます。
フィリップ証券では、スマートフォンのカメラを利用した「オンライン本人確認(eKYC)」を導入しております。eKYCを使って本人確認書類と顔写真を撮影・送信するだけで面倒な郵送のやり取りは不要、不備等がなければ最短当日に審査が完了し、取引を開始することも可能です。
※マイナンバーカードをお持ちでない場合は、郵送で個人番号記載の住民票の写し等をご提出いただくことになり、お手続きに時間を要することとなりますのでご注意ください。
無事に口座開設の審査が完了し、ログイン情報をメールで受け取ったら、取引システムにログインして証拠金を入金することでお取引がスタートします。フィリップ証券ではFX取引の入金用に「銀行振込」と「クイック入金(即時入金)」の2種類を入金方法としてご用意しております。
クイック入金は、提携のインターネットバンキングを利用することで、24時間リアルタイムで口座に資金が反映されます。手数料無料のため、スムーズにお取引を始められるクイック入金の利用をおすすめしております。
※銀行振込でお振込みの場合にはご利用の金融機関での所定の振込手数料が発生しますのでご注意ください。
資金の準備が整ったら、取引画面(MT5)を開いて売買する通貨ペアを選択します。初心者の方には、「米ドル/円(USD/JPY)」や「ユーロ/米ドル(EUR/USD)」といったメジャー通貨が選ばれやすい傾向にあります。
メジャー通貨は世界中で圧倒的な取引量があり、値動きが比較的安定しています。経済ニュースなどで情報収集がしやすく、実質的な取引コストであるスプレッドも他の通貨ペアに比べて狭く、初心者にとって非常に扱いやすい環境が整っています。
通貨ペアを決めたら、いよいよ実際の取引のスタートです。今後の価格が上がると考えるなら「買い(BUY)」、下がると考えるなら「売り(SELL)」を選択し、取引数量(Lot)を入力して「新規注文」を発注します。
MT5では、1ロットは10万通貨単位となりますので、1万通貨の取引では「0.1」ロット、1,000通貨の取引では「0.01」ロットと入力ください。
注文が成立すると「ポジション」を保有した状態になります。その後、為替レートの変動を見守り、利益確定や損切りのタイミングで「決済注文」を行います。決済注文が完了して初めて損益が確定し、1つの取引が終了となります。
FX取引は買いからも売りからも始められる、ということは触れましたが、ここではどのように始められるか、実際の注文方法とそれぞれの違いを見ていきます。
FX取引は常に「新規注文」から始まり、「決済注文」で完結します。新しく通貨を買う(または売る)アクションが新規注文です。その後、保有しているポジションを手放す(反対売買する)アクションが決済注文です。決済して初めて利益確定または損切りとなり、実際の損益が口座残高に反映される仕組みであることを覚えておきましょう。
MT5では「買い」または「売り」で取引を開始(ポジションを保有)する際に、3種類の注文方法があります
MT5での新規注文方法3種類を比較
| 注文の種類 | 意味・特徴 |
こんなときにおすすめ
(想定される活用シーン)
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|---|---|---|
| 成行(なりゆき)/カウントダウン注文 | レート(価格)を指定せず、現在の市場価格ですぐに売買を成立させる。 | タイミングを逃さず「今すぐ取引したい」時。 |
| 指値(さしね)/Limit注文 | 現在よりも有利なレート(価格)を指定し、そのレートになった時に売買を成立させる。 |
希望の価格で取引したい時や、画面を見られない時。
今後価格が上がると思っているが、今よりも安い値段で買いたいとき
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| 逆指値(ぎゃくさしね)/Stop注文 | 現在よりも不利なレート(価格)を指定し、指定した不利なレートになった時に売買を成立させる。 |
レンジ相場(一定の値段の間での動きが繰り返される状態)から脱するときなどに見られる一定方向への力強い動きに対応したいとき。
将来的に価格が上がると思っているが、一定の値段になると下落する動きが見られるもののそこを超えるとさらに上昇すると思っているとき。
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FX取引には、投資家の資金を守るための「ロスカット」という強制決済システムがあります。取引口座内での計算上の損失(含み損)が一定水準に達した際、資金が完全にマイナスになるのを防ぐために実施されます。ロスカットを避けるためには、口座に十分な余裕資金を入れておくこと、および「証拠金維持率」を高く保つことが重要です。
フィリップ証券では、証拠金維持率が100%を下回ると強制ロスカットが発動し、お客様が保有しているポジションの中から、含み損が大きい順にポジションごとに自動的に決済され、その発注は証拠金維持率が100%を回復するまで継続します。100%を下回ると全てのポジションが一度に決済されるものでは必ずしもない点にご注意ください。
FX初心者の鉄則は、少額かつ実効レバレッジを低くして取引を始めることです。まずは焦らず、1〜3倍程度の実効レバレッジになるように抑え、1,000通貨単位などの少額取引からスタートしましょう。実効レバレッジを低くして実際の資金を動かすことで、リスクを抑えながらも取引ツールの操作方法や相場の感覚を掴むことができます。
損失を最小限に抑える「損切り」は、利益を出すこと以上に重要です。取引を始める前に「〇〇円逆行したら必ず決済する」というルールを決め、感情に流されず実行する必要があります。自身で値段の動きを見ながら決済しても良いでしょうし、値段の動きをずっと追えないという場合はMT5で「逆指値注文」を設定しておけば、自動的に損切りが行われるため、リスク管理が可能です。
FXで得た利益は「申告分離課税」の対象となり、税率は所得額に関わらず一律20.315%です。会社員などの場合、年間利益が20万円を超えると確定申告が必要になります。また、損失が出た場合でも確定申告を行うことで、損失を翌年以降3年間にわたって繰り越せる「繰越控除」という制度が利用できるため、適切に対応しましょう。
確定申告については最寄りの税務署または税理士等の専門家へご相談ください。
ここまで、FX取引のやり方、始め方と実際に取引をする際の注文方法などを見てきました。
正しい知識と徹底したリスク管理を身につければ、FXは有効な資産運用の手段となります。まずは無理のない少額から、一歩を踏み出してみましょう。