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風読記 フィリップFXブログ

2011年、前半の展望

 2010年を振り返ると前半の主役はユーロ問題いわゆる「ギリシャショック」、中盤に入っては米雇用問題が再度意識されリスク回避がメインテーマになったことでスイスフランや日本円が大きく上昇、終盤では米ドルのショートカバーによる買戻しでの上昇とユーロ問題再燃と、好調で買われた通貨がなく急落と戻しの繰り返しとなった。
 一方で好調だったのがいわゆる資源国と中国。対米ドルで豪ドル・加ドルともにパリティ(等価)を経験、その元をたどれば金価格が史上最高値を更新したなど、こちらもやはりリスク回避の産物といえるだろう。
 こうした流れの中にあっても、ドル円では週足の長期下降トレンドラインを上抜けすることができずに2010年を終えることは残り2週間という現在でも確実な状況。来年2011年にかけてもこのラインを超えるかどうかが焦点になってくる。
 現状84.50の強い抵抗を抜けきれずにいるため、だんだん上昇してくるサポートのトレンドラインが近接してきている。また、日足の一目均衡表では1月1週目にトレンド転換が置きやすいとわれる「雲のねじれ」が確認されている。6日または7日というところだが、この1月7日には12月分の米雇用統計が発表予定。12月のクリスマス時期での臨時雇用で例年雇用者が増えることが多く、このことを前提とした数字となるために期待と大きく外れる結果となった場合には予想以上の下落ということが起きやすい。雲のねじれは83.0付近。指標目前のねじれでは素直に向かいやすいため、おそらくこれは抵抗なく下抜けるのではないか、と見る。問題は下抜けたあとで、その下には週足の支持線が控えており1月1週では82.13付近。
 これをキープできるかどうかが2011年前半の動きを占う上で重要なポイントとなる。サポートされれば再度86.0に向けての流れとなるが、ブレイクしてしまうと80.0-84.0という再度のレンジが待っている。いずれにしろ3月程度までは86.0を超えるの難しく、仮に1月1週でサポートされても82.0-86.0というレンジが待っているだろう。
 この86.0、上昇トレンドラインと下降トレンドラインの交差点であり、9月の介入時の高値であり、2010年高低でのほぼ38.2%(実際は85.93)となかなかの強敵。これを超えるのは容易ではなく、上昇・下降トレンドラインどちらかをブレイクしないことには突破するまでの大きなうねりにはなりにくい。
といものが前半までの展望。後半にかけてはもうすこし時間が経ってから考えたいところだが、現状の84円前後の水準で2010年が終わった場合には、2011年の高値は100円を超えるか超えないかの水準になるのでは、と見ている。過去10年間でのドル円の高値安値の平均値幅は16.9円となっており、仮に84.0または83.0水準が2010年の終値、同水準が2011年の安値となった場合に100円程度が上値のメドとなるためだ。逆に下値は、となると80.0で下げ止まらなければクライマックスでは72.0程度というのも想定しておきたい。
 以上、2011年前半のポイントを整理しよう。
1、1月1週の下抜けに注意。雇用統計悪化で再度の急落も。この週では各抵抗が82前半にひしめく。82.0を下抜けると景色がかわってくる。
2、次のポイントは5月2週。上昇・下降トレンドが交差。少なくともこの週以前にトレンド転換する可能性が高い。
 2月3月ごろに下値が出る可能性が高いが、どこまでの突っ込みがあるのか。柔軟に対応ができるようにしていきたい。
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2010.12.20日 11:46更新

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