風読記 フィリップFXブログ
ドル敬遠ユーロも敬遠で結局は円買いに傾斜
ネガティブサプライズとなった金曜の米雇用統計からの週明け、オープン時点こそドルが戻して始まったものの総じて米ドルが軟調に推移する展開に。
失業率の悪化をひきずっている面もあるだろうが、先週末に明らかになったバーナンキ議長のインタビューでの発言で「6000億ドル以上の資産買い入れは可能」としていたことが明らかになったことで更なる追加の金融緩和政策の導入も、という流れから米ドルの上値が重くなっている。
第三弾となる追加の金融緩和策、QE3-Quantitative Easing 3rdの検討とまではいかないまでも余地があると示されたことで、来週14日(日本時間15日4:15)に予定されているFOMCの内容への不透明感が徐々に台頭してきた。
一方でユーロはどうかというとアイルランド国債に関する取引の証拠金が引き下げられるという明るいニュースがある反面で、スペインが仮に支援要請した場合には欧州圏救済基金の枠では不足する可能性があると報じられるなど債務問題がまだ燻っている状況。この件に関しては欧州圏財務省会合が今朝未明から開催され今夕にも開催される予定となっていることで、何らかの動きがでてくる可能性もある。
今週から来週にかけて金利発表が相次ぐ。今日のRBAにBOC、9日にはNZ準備銀にBOE、14日(日本時間15日4:15)にFRB、15日にスイス国立銀、エキゾチック系では15日にノルウェー、17日未明にトルコといった具合。クリスマス休暇に向けて徐々に流動性が減少する中であり、レート変動はもちろんのことスプレッドの急拡大には注意したい。
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2010.12.7日 9:29更新
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