風読記 フィリップFXブログ
リスク回避から一転して緊張緩和
アジア時間と欧州・米時間では大きく異なる展開となった昨日。アジア時間では前日の米時間からの動きをひきずったたままリスク回避主体の動きとなったが、欧州時間では行き過ぎ感やECB理事会を直前にした期待感が先行し1.297水準から1.307、1.312へと段階的に上昇。米時間ではEUの金融安定基金に米国がIMFを通じて支援するのでは、との噂が聞かれた(後に同じく噂で打ち消された)ことでユーロはさらに上昇。1.318水準まで値を上げた。
米ドルに関しては米時間早々のADP雇用統計が前月比9.3万人と3年ぶりの高水準を記録、ISM製造業景況指数も56.6と予想を僅かではあるが上回るものとなったことで堅調な動き。またNYダウも約250ドルの上昇を見せたことも後押しとなった。債権問題に関連してポルトガル10年債が利回り下落し独国債との利回りスプレッド縮小、米10年債利回りは上昇と緊張感が和らいだこともあり値を戻しやすい地合になったと言えるだろう。
今夜は21:45ECB政策金利と22:30トリシェ総裁会見、その前には19:00EU圏GDP発表とユーロ中心の動きが予想される中で、米雇用統計への期待感が高まっており今夜の失業保険申請件数が悪くても現状維持、良ければ期待感加速となることは想像に難くなく、注意したいところ。EU圏GDPに関してだが、ここのところカナダGDP、豪GDPと予想に反した発表が続いているため、警戒してしすぎることはない。
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2010.12.2日 9:37更新
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