為替勝力 フィリップFXブログ
暴落が堅調のもとになるかも
水曜日にダーリングイギリス財務相による09年度予算案の発表があったが、2009/10年度イギリス政府の借り入れ金額は1730億ポンドの見通しで、それに「優位性のある為替レートが輸出業者を支援する」とのコメントを受け、市場が大きな金融リスクを感じたため、ポンド売りの注文が大量殺到。但し、いくつの要素を考えたら、その急落が実はこれからポンドの堅調にエネルギーを注ぎ込んでいるかも。
まずテクニッカル面では、近頃ポンドの上昇が早すぎで、昨日の発表がむしろその調整のきっかけとなった。また短期トレントを見ると、昨日ポンドが売られすぎで、ショートカバーの必要性が見えてきた。
ファンダメンタル面では、ドルを買ってリスクを回避する効果が段々低くなっているし、ユーロもECBやユーロ圏各国政府などの行動によって、安心で買える状況ではない。ポンドがドルとユーロに対し、下落する理由がなかなか見つからない。
もう一つ見落とせないことだが、中国がIMF特別引出権(SDR)※に対する提案によって、この外貨準備高世界一の国が将来ポンドの準備率を高める可能性を示唆している。
※IMF加盟国はIMFに対し、借入れを行うことができるが、1970年以降、IMFを経由して他の加盟国からの資金調達が可能となった。SDRは1960年代初頭に発生した国際通貨危機の教訓をもって1968年にIMFの総務会決議によって創設され、翌1969年に発効された。創設当初は当時の1ドルと同じ基準を採用し、1SDR=金0.888671gと定められたが、1973年の変動相場制を受け、標準バスケット方式と呼ばれる方式を採用している。これは世界貿易において1%以上のシェアを持つ通貨を元にSDR価格を評価する方式で、個別の通貨と比肩した場合により安定性が増すという利点があった。1981年に評価方式が見直され、輸出量が上位5位以内のIMF加盟国通貨を加重平均して評価する方式となり、以降5年毎に見直しが行われるようになった。
2009.4.23日 6:34更新
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