225耳より情報
225耳より情報(高値更新後の先物投資戦略)
2023年05月29日 08:26
おはようございます。
26日の「225耳より情報」で日経平均株価について「日経平均先物の夜間取引の動向を踏まえまして、3万1000円を中心として上下150円近辺での推移を想定」と書きました。
実際には、3万0864〜3万1101円と、引き続き円安ドル高の進行に加え、米半導体大手エヌビディアの株価大幅上昇の勢いを駆って半導体関連を中心に日経平均株価を下支えする展開となりました。
日経平均先物、ミニ先物、オプションの最終決済に係る特別清算値(SQ)算出日であるメジャーSQ日を6月9日に控え、その間に米国の債務上限問題への対応の遅れと月末の年金ポートフォリオのリバランス(株式と債券の配分割合調整)から調整局面を迎える可能性が高いと見ていました。
ところが、債務上限問題の米国与野党の合意が近いとの報道に加え、人工知能(AI)関連の半導体メーカーのマーベル・テクノロジーの堅調な業績見通しを受けて、日経平均先物の夜間取引は3万1500円で週末を迎えました。
議会での調整が残っているとはいえ、週末(日本時間日曜日)には米国の債務上限問題で合意に至ったとの報道もありました。
直近の価格を手掛かりとすれば、重要な価格を中心として上下に同じ値幅のレンジを形成しやすいという意味合いから、23日の高値3万1352円を中心として25日の安値3万0558円を下限とする上下800円近辺のレンジをメドとする見方が候補に挙げられます。
月曜日に23日の高値を更新した場合、そのように見通しを修正し、先物取引で言えば新規売り建てではなく、新規買い建てを中心とした戦略に切り替えることが考えられます。
狙うべき新規・決済の建値としては、オプションの125円刻みの権利行使価格であることを基本とすべきことは変わらないでしょう。
29日の日経平均株価は、売りポジションのストップロスやコールオプション売りに関するデルタヘッジの先物買いなど、「踏み上げ」と言われる状況の発生により相場が上振れる余地があると思われます。
相場レンジの想定よりも、125円刻みのオプション権利行使価格を超えた場合に更に次の権利行使価格まで相場が進みやすいことに要注意でしょう。