CFD取引をしていると、「調整額」という言葉が目に入ることがあるのではないでしょうか。実はこれ、CFDならではの仕組みで、知らないうちに利益や損失に影響を与えているかもしれない、とても重要な要素です。
ただ、ひとくちに調整額といっても「金利調整額」「権利調整額」「価格調整額」と3種類もあって、それぞれいつ・いくら発生するのか、買いポジションと売りポジションで受け取り・支払いのどちらになるのか...。正直、かなり複雑で分かりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな複雑な調整額の仕組みから具体的な計算方法、そして「こんなはずじゃなかった」という事態を避けるための注意点まで、一つひとつ丁寧に解説していきます。図解も交えて説明しますので、初心者の方も安心して読み進めてください。
CFDの調整額とは、かんたんに言うと、保有しているポジションを翌日に持ち越した場合(ロールオーバー)などに発生する、金利や配当などを調整するためのお金のやり取りのこと。FX取引におけるスワップポイントをご存知なら、それに近いものだとイメージすると分かりやすいかもしれません。
この調整額は、取引する銘柄やポジションの方向(買いか売りか)によって、受け取る(リターン)場合と支払う(コスト)場合があります。だからこそ、この仕組みを正しく理解していないと、思わぬところで損失を出してしまう可能性もあるので、しっかり押さえておきたいポイントです。
CFDの調整額は、主に以下の3種類に分けられます。
これらはそれぞれ発生する理由や対象となる銘柄が異なります。次の章から、それぞれの違いと仕組みについて詳しく見ていきましょう。
3種類の調整額について、それぞれの特徴を一覧表にまとめました。まずは全体像を把握し、各調整額がどのようなものなのかを大まかに理解しておくと、この後の解説がスムーズに頭に入ってきます。
3種類のCFD調整額の比較
| 調整額の種類 | 調整額の概要 | 対象銘柄の例 | 発生する要因 |
|---|---|---|---|
| 価格調整額 | 参照原資産である先物の限月交代による価格差を調整 | WTIUSD、XBRUSDなど | 限月交代(ロールオーバー) |
| 権利調整額 | 現物株の配当金に相当する金額を調整 | 株価指数CFD(JPXJPY、SPXUSDなど) | 配当、コーポレートアクション |
| 金利調整額 | ポジションを翌営業日に持ち越した際の金利差や資金調達コストを調整 | 金スポット、銀スポットなど | 日々の持ち越し(オーバーナイト) |
CFDの調整額とは、ロールオーバー時に発生することは最初の部分でお伝えしました。では、ロールオーバーは何時のことでしょう?
答えは「ニューヨーク時間17時」のこととなります。FXと同じ仕組みになりますが、ニューヨーク時間の17時をまたいで持ち越されたポジションに適用されるのが各種調整額ということです。もっと正確に、取引動向に沿ったアクションをご紹介すると、実際の当社の取引時間に照らし合わせると、例えば円建て日本株指数「JPXJPY」は日本時間の8:00~翌6:50まで(夏時間では7:00~翌5:50まで)がお取引時間となりますが、ニューヨーク時間ではいずれも18:00~翌16:50までで変更ありません。
じゃあ、取引画面を開いたままにしておけばニューヨーク時間の17時を持ち越した瞬間に反映されるの?ということになりがちですが、答えはイエスでありノーでもあります。
なぜ「ノーでもある」か、それは日次メンテナンス時間があるためです。
当社ではニューヨーク時間でいうところの16:50~17:00をメンテナンス時間とさせていただいており、その間は配信レートの更新も停止しお取引をいただくことができません。ですので、ポジションを持ち越した「瞬間」というよりも、ニューヨーク時間16:50(日本時間で6:50または夏時間時には5:50)に日次メンテナンスが開始になり、ニューヨーク時間17:00(日本時間で7:00または夏時間時には6:00)には各種調整額が反映された状態でその日の取引が開始になる、という流れになります。
最後に、CFDの調整額に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
A. マイページにて表示さるメニューから、「取引報告書」よりご確認いただけます。「Swap」という項目に合算で表示されますのでご確認ください。
A. 当社では、当月の株価指数CFDの配当予定を公開しております。CFDサービス概要ページ内にある「株価指数CFD配当カレンダー」よりご確認ください。
A. 狙うこと自体は理論上可能ですが、あまり現実的とは言えません。例えば、プラスの金利調整額や権利調整額を受け取ることを狙っても、その時点での為替レートや銘柄価格の変動によるリスクの方が一般的に大きいためです。調整額はあくまで取引の副次的なコストまたはリターンと考え、価格変動による利益を主目的とすることが重要です。
A. 完全に回避する最も確実な方法は、取引終了時間前にポジションを決済し、日をまたがない(オーバーナイトしない)ことです。言い換えるとデイトレードに徹する、ということになります。また、長期でポジションを保有する場合は、取引前に金利調整額がプラスの銘柄を選ぶ、売りポジションの場合は権利付最終日を避ける、といったことが対策として挙げられます。
今回は、CFD取引における3種類の調整額について、その仕組みから計算方法、注意点までを詳しく見てきました。最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしておきましょう。
調整額は一見すると複雑に感じられるかもしれませんが、一度仕組みを理解してしまえば、取引戦略の幅を広げる心強い味方にもなります。本記事の内容を参考に、CFD取引への理解をさらに深めていきましょう。
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