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NT倍率取引を知ろう

先物取引は、単独銘柄のみを取引するのではなく、他の銘柄の売りや買いと組み合わせて取引をすることで、お取り引きのリスクを減らすことが可能です。
その面から、注目されているのが日経225先物(ミニ取引を含む)とTOPIX先物での組み合わせ「NT倍率」です。
値動きの関連だけではなく同時にお取引をいただくことで証拠金が割引の適用が受けられるということもあり、注目されています。

1.商品性の違い

日経225先物は指数×1,000が取引単位となっているのに対してTOPIX先物は指数×10,000となっています。
また、値動きの刻み単位も異なり、日経225先物が10円となっているのに対してTOPIX先物は0.5ポイントとなっており、日経225先物の値段が動かずに値幅取りができない時でも、TOPIX先物は値動きがあり細かく値幅取りができるというケースも見られます。
手数料については、225先物と同様に、すばトレ!では業界最低水準としTOPIX先物で330円/枚、ミニTOPIX先物で44円(ともに片道、税込)です。

2.ご存知ですか、NT倍率

「NT倍率取引」とは日経平均とTOPIXの値動きの違いを利用した取引方法です。
常にリスクをヘッジした状態で取引できたり、証拠金相殺効果で少ない資金で取引できたりとメリットが多い取引手法とされています。

日経平均とTOPIXは概ね同じ動きをし、2つの指数の相関性は非常に強いといえます。
しかし、全く同じ動きをするわけではなく、2つの指数の価格差が拡大した後に元に戻りやすい傾向があります。この伸縮する価格差から利益を狙うのが「NT倍率取引」です。

NT倍率は日経平均株価をTOPIXで割って求めます。

ご参考:2020/2/4終値でのNT倍率…
日経平均株価終値:23084.59
TOPIX終値:1684.24
NT倍率=13.70

NT倍率のチャート

この「NT倍率」が「上昇」または「低下」している時を取引のチャンスととらえ、将来の価格差が伸縮することを狙って「NT倍率取引」を行います。

実際のお取引に当てはめると以下が想定されます。

NT倍率の上昇傾向が続く場合

TOPIX先物を売り建てる、日経225先物を買い建てる(日経225オプション取引ではコールを買うことでも同様となります)

NT倍率が低下し始めた場合

TOPIX先物を買い建てる、日経225先物を売り建てる(日経225オプション取引ではプットを買うことでも同様となります)

NT倍率のチャート

NT倍率はここ10年ほど上昇していますが、2000年から2005年末にかけては低下傾向にありました。

NT倍率は日経平均株価とTOPIXのパフォーマンス比ですので、NT倍率の上昇は日経平均株価のパフォーマンスがTOPIXのパフォーマンスを上回ってきたことに他なりません。

しかしながら、225先物のパフォーマンスが良いということは逆説的にTOPIX先物での上昇余力もあるのでは?という見方もあり、225先物を取引するうえでTOPIX先物の値動きは見逃すことのできないもの、ということになります。

このNT倍率の変化に注目していただくと、さらに充実したお客様のお取り引きになっていくのではないでしょうか。