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幅広く学ぶ、TradingViewのすべて

 

第21回Pineスクリプト/エディタ

世界中の投資家に人気のチャートツールであるTradingViewに関する基礎知識を学び、使いこなしていくためにその多彩な機能や使い方を紹介していきます。

 

1.チャート上で機能する専用プログラム

TradingViewには「Pineスクリプト」と呼ばれる、チャート上で機能する専用のプログラミング言語があります。Pineスクリプトは、チャート上で機能するよう最適化されて設計されており、これを学習することで誰でもオリジナルのプログラム(スクリプト)を作成することができるようになります。
今回はこのPineスクリプトについてをご紹介します。

 

2.ユーザーが作ったスクリプトを共有できる

TradingViewのチャート上に表示されるほとんどのテクニカル指標系インジケーターやストラテジーが、Pineスクリプトによって作成されています。チャート上のデータを参照することで一定の条件で描画やラベルの表示をしたり、あるいは既存のインジケーターやストラテジーを改良することができます。

このPineスクリプトを使って、有志のユーザーが独自のインジケーターやストラテジーを多く作成しており、TradingViewのコミュニティに投稿されています。基本的なインジケーターやストラテジー、またはコミュニティにオープンソースで公開されているスクリプトであれば、ソースコードを確認することができます。
公開されたスクリプトを共有・お気に入りに追加することで、Pineスクリプトを本格的に学習していないユーザーでも、自分のチャート上に同じスクリプトを表示して利用することができます。オリジナルのスクリプトは、アイデアと同じように記事形式で投稿・公開されているので、投稿者の解説やコメントを読んだり交流しながら利用することができます。

 

3.Pineエディタを使って自らスクリプトを編集

ユーザーはTradingViewに標準で搭載されている専用のエディタ(Pineエディタ)を使って、Pineスクリプトを自由に作成・編集して、チャートに反映させることができます。チャート画面下側パネルの「Pineエディタ」をクリック、または各スクリプト情報のソースコードを確認するとPineエディタ画面が展開されます。

Pineエディタは、コード上の関数や変数が色分けされていたりカーソルをマウスオーバーすることで詳細情報や解説がポップアップ表示されたりと、コードの確認・編集をするうえで分かりやすく便利な機能が多く備わっています。
新規に編集・作成したスクリプトは、保存することで「インジケーター、指標、ストラテジー」メニューのマイスクリプト欄に登録され、いつでも利用することができます。

 

4.終わりに

普段のチャート分析で意識されることは少ないですが、Pineスクリプトが機能している場面は多くあります。各スクリプトのコードを理解したりオリジナルで作成することができるようになると、自分のトレードアイデアを具体的なツールとしてチャート上に反映させることができ、インジケーターやストラテジーを使った分析の幅が大きく広がります。
Pineエディタの使い勝手も良く、公開されているスクリプトは非常に豊富なので、ぜひ積極的に活用してみてください。