一目均衡表の第1話で筆者と一目均衡表との関係を紹介しました。一目均衡表を考案した一目山人こと、細田氏のお孫さんと一緒にセミナーで講演したことがあることに加え、筆者の上司が一目山人の弟子であったことから、よく一目均衡表のことを教わりました。また、一目均衡表の研究者で第一人者であった佐々木英信氏とは佐々木会という勉強会で一緒に学ばせていただきました。
一目均衡表で一番大事なポイントは何か。実はこの点について、この三者はいずれも同じ答えを持っています。「時間論が一番大事である」と答えます。
今回はその時間論を勉強したいと思います。
一目均衡表の時間論は大別して2つあります。
一つは『基本数値』
他方は『対等数値』
です。
更に、「どちらが大事か」と言いますと、これまた三者は一致しています。
『対等数値』です。
でも、まずは基本数値から紹介したいと思います。
この基本数値のうち単純の9、17、26はどのように現れるのでしょうか。
理想的な現れ方は以下のような感じです。
まず、安値を付けた銘柄が9日目に戻り高値をつけます。更に、安値から17日目に押し目を形成し26日目に高値を示現する、という動きです。
でも、このような理想的な展開というのにはなかなかお目にかかったことがありません。
もちろん、2,3日の誤差を許容範囲として考えていくことになります。
上図はドル円の日足です。1月のレートチェックで急落した後の動きに単純な基本数値を当てはめてみました。比較的良い感じで基本数値の日数で反応しているのがわかります。
上図はドル円の60分足です。こちらも、単純な基本数値の時間で反応しています。
そして、単純な基本数値に動きに複合の数値が続きます。例えば、33というのは(17+17-1)となっています。単純の17が2つ繋がったということなのですが、なぜ「-1」とするのでしょうか。
それは接合した箇所が二重にカウントされてしまうからです。つまり、17日目が3月1日とすると、新たに3月1日から17日目をカウントすることから3月1日が二重にカウントされてしまうからなのです。
以下、複合をつなげていくことになります。
つまり、高値や安値を示現したと考えられる時点から、時間を数え始め、基本数値に該当する時間帯が変化日になる可能性があると考えていきます。
そういう意味では、時間を味方につけ、将来の変化するかもしれない時間帯を予測する、ということになるのです。
今まで見てきたテクニカル分析とは違い、「時間を分析する」という部分があるのです。
ところで、単純な数値、9、17、26という数字はどのような理由で選ばれたのでしょうか。筆者の上司や研究者に訊いたところ、「一目山人は古今東西、数字もまつわるあらゆるものを調べて、この3つの数字を選んだ」とのことでした。
前述した一目均衡表の研究者であった佐々木英信氏は日々300銘柄におよぶ一目均衡表を手書きで描いており、そのグラフ用紙には単純はもちろん、複合の数値を使ってビッシリと数字が書き込まれていました。
ただ、あまりにも多くの数字が書き込まれていたのを見て「ここまで書くと、符合しやすくなりませんか」と意地悪な質問を佐々木氏にしたことを覚えています。
さて、前述しましたが、一目均衡表の一番の核心の部分は、時間論の中でも『対等数値』にある、というのが、前述した三者の一致した意見です。
次回は対等数値を解説いたします。
川口 一晃(オフィスKAZ代表取締役)
1986 年銀行系証券会社に入社。銀行系投資顧問や国内投信会社で11年間ファンドマネージャーを務める。
2004年10月に独立してオフィスKAZ 代表取締役に就任。