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MT5で極めるテクニカル分析

 

<一目均衡表②>

前回は一目均衡表の簡易な見方を紹介しました。ローソク足を飛行機に見立て、そして雲の部分を空に浮かぶ雲として捉え、相場の良し悪しを判断しました。

 

さて、今回は一目均衡表に登場する5本の線を解説し、その特徴を見ていくことで、一目均衡表の理解を深めていきたいと思います。

 

 

転換線

赤線で示しているのが転換線です。転換線も求め方は以下の通りです。

 

 当日を含めた過去9日間の最高値と最安値の仲値

 

例えば、高値が110円、安値が100円であれば、105円となります。

 

基準線

青線で示しているのが基準線です。基準線の求め方は以下の通りです。

 

 当日を含めた過去26日間の最高値と最安値の仲値

 

転換線が9日間であるの対して基準線は26日とおよそ3倍の期間を取っています。

 

先行スパン1

雲を形成している線です。図では黄線で表示しています。先行スパン1の求め方は以下の通りです。

 

転換線と基準線の中間値を当日を含めて26日先に記入します。

 

先行スパン2

図では緑線で表示されています。先行スパン2の求め方は以下の通りです。

 

過去52日間の高値と安値の仲値を当日を含めて26日先に記入します。

 

遅行スパン

図では黒線で表示しています。遅行スパンの求め方は以下の通りです。

 

当日の値を当日を含めて26日前に遡って記入します。

 

これら5本の線で表示されたのが、一目均衡表なのです。

 

注目するポイント

 

転換線と基準線

 

 まず、転換線と基準線の2本の線を考えると、移動平均線の短期と長期の2本の線に似ています。もちろん、9日間のデータで計算している転換線が短期、26日間のデータで計算している基準線が長期、となります。故に、転換線と基準線のクロスをもって売買シグナルとする考え方もあります。

 転換線が基準線を下から上へと超えることを『好転』といって、買いシグナル

 転換線が基準線を上から下へと割り込むことを『逆転』といって、売りシグナル

と考えるのです。

 

 しかし、実際にはダマシも多く、筆者としてはこのシグナルはお勧めいたしません。

 

むしろ、基準線と現在値の関係を考えた方が相場に合うことの方が多いと考えています。

すなわち、現在値が基準線を下から上へと超えると、買いシグナル。

     現在値が基準線を上から下へと割り込むと、売りシグナル

とするのです。

こちらの方が有益だと考えていますので、試してみてください。

 

2.雲(先行スパン1と先行スパン2)

 

次に、雲の考え方です。前回のコラムでは、先行スパン1と先行スパン2で形成される雲を、単純に雲としてだけ捉えていました。

しかし、ここでは雲を2つの種類に分けたいと思います。

というのも、先行スパン1と先行スパン2の算出方法を考慮すると、先行スパン1の方が先行スパン2よりも早く反応します。なぜなら、先行スパン1の計算期間の方が短いからです。

ということは、上昇トレンドが強い時には、先行スパン1の方が先行スパン2よりも早く上昇することになります。逆に、下落トレンドが強い時には、先行スパン1の方が先行スパン2よりも先に下落することになります。

 

つまり、上昇トレンドが強い時には、先行スパン1の線が上になる雲が出現し、下落トレンドが強い時には先行スパン2の線が上になる雲が現れてくるのです。

そうなのです、雲にも2種類あるのです。

 

上昇トレンドの理想は、先行スパン1が上の雲の上を現在値が推移していく、というものです。

逆に、下落トレンドの理想は、先行スパン2が上の雲の下を現在値が推移していく、というものになるのです。

 

そして、雲のねじれの位置というのは、先行スパン1と先行スパン2が同じ値になることを意味します。

つまり、短期と長期のポイントになる価格が同じになる、ひいては何か変化が起きる可能性がある、となることから、変化日になることが多いとされています。

 

遅行スパン

 

 遅行スパンは現在値を26日、過去に戻して記入します。ということは、現在値を26日前の価格と比較をしている、ことになるのです。

26日前の価格よりも現在値の方が高い、つまり、26日前の価格よりも遅行スパンが上方にあるということは、26日前に購入した人は現在利食える状況にある、ということを意味しています。つまりおよそ1カ月間、相場は堅調な展開を見せた、ということになるのです。逆に、現在値が遅行スパンの上方にあるということは、現在、評価損を抱えている、つまり、相場は軟調であった、ということになるのです。

 

そこから、遅行スパンが26日前の価格を超えてきたら、相場が堅調な展開に転換した、逆に、割り込んできたら、相場が軟調な展開になった、と考えることが出来るのです。

 

前回のコラムでは、簡単な一目均衡表の見方を紹介しましたが、実際には、上述したようなポイントを抑えながら見ていくことになるのです。

 

執筆者紹介

川口 一晃(オフィスKAZ代表取締役)

1986 年銀行系証券会社に入社。銀行系投資顧問や国内投信会社で11年間ファンドマネージャーを務める。
2004年10月に独立してオフィスKAZ 代表取締役に就任。