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MT5で極めるテクニカル分析

 

<一目均衡表>

今回から一目均衡表を取り上げます。一目均衡表は古くから使われているテクニカル分析です。しかも、ここまで紹介してきたテクニカル分析の多くが海外で開発されたモノなのに対して、一目均衡表は日本製のテクニカル分析です。

発案者は細田悟一氏で、一目山人というペンネームでよんでいます(以下、一目山人)。

 

実は、筆者は一目均衡表と浅からぬ縁があり、一目均衡表について少し熱くなる部分があるのを感じます。

まず、はじめにこのことについて語ってみたいと思います。

 

一目均衡表との関わり

 

一目山人には数名の弟子がいて、当時、毎週土曜日の午後に一目山人の自宅で勉強会が開かれていたと聞いています(当時の土曜日は半ドンでした)。

何故そのようなことを知っているのかと言いますと、筆者がファンドマネージャーをしていた時の部署の部長が一目山人の弟子の一人で、その時の様子を話してくれていたからなのです。しかも、当時、勉強会で使った資料のコピーなども筆者に譲ってくれたりしてくれたおかげで、一目均衡表の理解の一助になりました。

 

また、一目均衡表の研究者は何人かいらっしゃいますが、筆者の知る限り、故・佐々木英信氏がその第一人者だったと思います。一目山人も彼のことを、「大変よく勉強し、理解している」と認めていたぐらいです。

佐々木氏は毎日300近い銘柄の一目均衡表を描き続け、そのために睡眠時間を削っていたほどです。

かれこれ30年以上前の話になりますが、佐々木氏を中心として『佐々木会』という勉強グループがあったのです。証券会社はもちろん、運用会社、銀行、生保など運用部門を中心に20名前後でしょうか、毎月1回勉強会が兜町で開催されていました。メンバーの中には業界を代表するようなファンドマネージャーやアナリストも多数いたのです。

実は、筆者もメンバーの一人で、毎回、佐々木氏の解説の前に相場観を語らせていただきました。そして、筆者が一目均衡表について解説をした本を書く時にも、佐々木氏よりいろいろと懇切丁寧にアドバイスをいただいたことを今でもよく覚えております。

 

そして、一目均衡表は細田家がしっかりと管理しており、現在は一目山人のお孫さんにあたる細田哲生氏が引き継いでいます。

実は、上述した本を出版した直後に、彼と一緒にセミナーをしたことがあり、その際『本の中で一目均衡表を書かせていただいております』とあいさつをし、一目均衡表について話をしたことがありました。

 

ということで、筆者は、一目山人の弟子、研究者そして細田家とも関わったことがある一目均衡表の研究者の一人なのです。

 

一目均衡表の易しい見方

 

さて、ここからは早速一目均衡表の基本からお話ししていこうと思います。

通常、一目均衡表というと下図のような図が表示されます。

 

 

まず、最初に一目均衡表の易しい見方から紹介したいと思います。

 

図にはローソク足が描かれていますが、このローソク足の動きを空を飛んでいる飛行機と見立ててください。上がったり、下がったりしています。

 

次に、③の黄線と④の緑線で囲まれた部分は空に浮かぶ雲だと思ってください。

実際に、一目均衡表では、この囲まれた部分を『雲』と呼んでいます。

 

飛行機は雲の上方を飛んでいる時は、遮るものはなく快適なフライトを楽しむことが出来ます。逆に、雲の下方を飛行する時には雨風があり揺れたりしてしまいます。

すなわち、ローソク足が雲の上方を推移している時は、相場は良い状態、下方を推移している時は良くない状態、とみることができます。

 

また、雲の上方を飛んでいる飛行機が降下して雲に接近すると、雲がクッションの役割をして支えてくれます(黄矢印)。

逆に、雲の下方を飛んでいる時に上昇して雲に接近すると、雲が邪魔をしてしまいます。

つまり、相場であれば、雲が下値支持線になったり、上値抵抗線となったりするのです。

そして、雲の中にはいると、雲の上限が上値抵抗線、雲の下限が下値支持線になる傾向があるのです(緑矢印)。

 

最後に、赤矢印で示した部分に注目してください。③の黄線と④の緑線がクロスをしている箇所です。これを『雲のねじれの位置』と呼んでいます。

 

雲のねじれの位置では、飛行機がエンジンの火力少なく、比較的容易に雲の上方ないしは下方に移動できます。

ということは、相場の世界では、変化が起きやすい、つまり変化日になりやすい、と考えられています。

 

直近では青矢印で示した雲のねじれの位置で、高値から変化し、下落しているのがわかります。

 

さて、上述した点を理解した上で、一目均衡表を見るだけでも、現在の状態が分析できると思います。

 

『雲のねじれの位置で流れが変わった可能性があり、ダブルトップを形成しています。このまま下落すると雲の上限にぶつかる水準が下値支持線になることが期待されます。おおよそ、150円前後でしょうか』

という具合です。

 

でも、研究熱心な投資家の皆さんにとっては、もう少し一目均衡表の中身やポイントが知りたいと思います。

 

次回以降、ワンランク上の一目均衡表のお話をしたいと思います。

 

執筆者紹介

川口 一晃(オフィスKAZ代表取締役)

1986 年銀行系証券会社に入社。銀行系投資顧問や国内投信会社で11年間ファンドマネージャーを務める。
2004年10月に独立してオフィスKAZ 代表取締役に就任。