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商品先物の魅力

ハイリターンが期待できる反面、リスクも。

商品先物は値動きが思惑通りに展開すれば、大きな利益を得ることができる反面、目論見が外れると大きな損失となる可能性もある取引です。代表的な銘柄の金の場合、1円の値動きが1,000円の損益を生むことになります。100円の値動きとなると当然ながらその1,000倍、10万円の損益が生じます。

証拠金取引によるレバレッジ効果

レバレッジとは「てこ」を指します。重い物を持ち上げる際に「てこ」を使うと小さな力で持ち上げることができるのと同じく、少額の「証拠金」で取引が可能になるのが証拠金取引です。

商品先物取引は、証拠金取引の代表的なもののひとつ。現物の取引と違い、商品の受け渡しは一定期間後に行うため、すぐに代金を用意する必要はありません。ただ、取引の担保として「証拠金」というお金を商品取引員に預ける必要があります。証拠金にはいくつかの種類があり、その額や預ける時期はそれぞれによって異なります。

証拠金の種類についてはこちらをご覧下さい。

レバレッジ効果の具体例

取引所での取引価格を見る際の実例から、より具体的にレバレッジ効果を見ていきましょう。

基本的な証拠金というのは、おおむね実際の総取引金額の1割程度の額で設定されています。総取引金額100万円の場合であれば、その取引に対して10万円程度の証拠金を預けることで可能になるということになります。このことから、商品取引所での取引価格を見るときにより注意が必要となります。

価格の変動が総取引金額からみて5%程度であっても、証拠金からみると50%に達するということになるのです。たとえば、現物の取引において金1グラム4,000円の時に1kg買い付けたとすると、400万円が必要で、1グラムあたり50円値下がりしたら395万円になり、50円値上がりしたら405万円になるのですが、先物取引では、同じ条件で10万円の証拠金で取引できますが、50円値下がりしたら5万円のマイナスとなるため当初の資金の半分になってしまい、50円値上がりした場合にはプラス5万円となるため当初のものに5万円増えて15万円になるということになります。

少額の資金で何倍、時には数十倍の取引ができるため、効率的な取引と言われることもありますが、反面、思惑と異なる値動きとなった場合には多額の損失を被ることになりますので、この点がハイリスクハイリターンと言われるゆえんです。
商品先物取引に参加される前にはこの点をもう一度理解していただく必要があります。