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【投資戦略ウィークリー 2019年11月25日号(2019年11月22日作成)】銘柄ピックアップ

 

■銘柄ピックアップ

キャピタル・アセット・プランニング(3965   

1,313円(11/22終値)

・1990年設立。金融リテールビジネスの業務プロセス最適化システムを金融機関等に提供。生保会社向け販売フロー・業務管理、および富裕層向け資産アドバイス機能を主要なサービスとする。

・11/8発表の2019/9通期は、売上高が72.90億円(会社計画:72.00億円)、営業利益が6.25億円(同:5.90億円)。(2019/9期より連結財務諸表を作成しているため前年同期比は記載せず。)生保向けシステムのほか非金融機関向け統合資産形成アドバイスシステムの開発販売が好調に推移。

・2020/9通期会社計画は、売上高が前期比12.5%増の82.00億円、営業利益が同13.6%増の7.10億円。同社はライフプランアプリ統合プラットフォームに係るSaaS型の継続課金ビジネスに注力中。地域金融機関・証券会社・会計事務所ネットワークなどに普及すれば利益率の向上が期待される。生保向けの受託案件の増加も見込まれる。有望なフィンテック銘柄として注目されよう。(笹木)

 

テルモ(4543   

3,807円(11/22終値)

・1921年にWW1の影響で輸入が途絶えた体温計の国産化を目的に創業。各種使い切り医療機器、医薬品・栄養食品、血液バッグ、人工心肺システム、カテーテルシステム、人工血管、腹膜透析関連、血糖測定システム、ME機器、電子体温計などの製造・販売を行う。160ヵ国以上で展開。

・11/7発表の2020/3期1H(4-9月)は、売上収益が前年同期比7.8%増の3,072.78億円、営業利益が同24.3%増の591.50億円、純利益が同32.7%増の457.11億円。心臓血管カンパニーが好調に推移。ステントグラフトの直販開始や袋状脳動脈瘤デバイス「WEB」が牽引。TIS事業も二桁伸長。

・通期会社計画は、売上収益が前期比5.9%増の6,350億円、営業利益が同2.2%増の1,090億円、当期利益が同1.9%増の810億円。5/9公表の内容を据え置き。11/20には医療技術スタートアップの米国アオルティカ社の買収を決定。大動脈疾患の「個別化医療」への貢献を目指す。(増渕)

 

キョーリン製薬ホールディングス(4569   

1,868円(11/22終値)

・1958年創業。2006年に杏林製薬(1923年創業)との株式交換により同社を完全子会社化した。主に国内新薬・海外新薬・後発薬を扱う医療用医薬品事業、およびヘルスケア事業を手掛ける。

・11/7発表の2020/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比4.1%減の482.99億円、営業利益が同72.5%減の7.83億円。ヘルスケア事業の売上は横ばいで推移したが、主力のアレルギー性疾患治療剤デザレックスの一時的な供給停止、およびキプレスなどの長期収載品の売上減少が響いた。

・通期会社計画を下方修正。売上高が前期比3.7%減の1,094億円(従来計画:1,141億円)、営業利益が同27.6%減の65億円(同:91億円)。デザレックスは11/18に供給を再開。発売時期が遅延したラスビックは11/19に薬価基準に収載。気候変動が伝染病を誘発する危険性を高める中、感染症領域で予防・診断・治療の一貫した事業モデルを目指す同社への期待は高まろう。(笹木)

 

日本ユニシス(8056   

3,560円(11/22終値)

・1958年にスペリー・コーポレーションと第一物産(現在の三井物産(8031)の協定に基づき設立。クラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売を行う。2012年より大日本印刷(7912の持分法適用会社。

・11/6発表の2020/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比11.9%増の1,497.26億円、営業利益が同35.8%増の110.20億円、純利益が同28.1%増の79.28億円。デジタルトランスフォーメーション関連案件の需要が活発でシステムサービスが伸びた。プロモーション効果で製品需要も取り込んだ。

・通期会社計画は、売上高が前期比2.7%増の3,070億円、営業利益が同11.5%増の230億円、当利益が同12.4%増の160億円。5/9公表の内容を据え置き。11/15には地域金融機関向けプラットフォームLEAPS for Bankingを提供開始。地域金融機関の効率化ニーズの取り込みを図る。(増渕)

 

日本車輌製造(7102)   

3,135円(11/22終値)

1896年設立。鉄道車両、輸送用機器・鉄構、建設機械、エンジニアリング、その他の製造・施工・販売および付帯するサービスを提供する。新幹線の製造車両数は2010年に3,000両を突破。民生バルクローリでは国内シェア70%超。大型の3点式杭打機では、100%に近いシェアを誇る。

・10/25発表の2020/3期1H(4‐9月)は、売上高が前年同期比31.4%増の460.37億円、営業利益が同4.4%増の35.11億円、純利益が同13.5%減の31.91億円。東海旅客鉄道(9022向けN700A新幹線をはじめ鉄道車両や輸送用機器・鉄構の売上が増加したが為替の影響で営業外収益が悪化。

・1H発表時に通期会社計画を上方修正。売上高を前期比0.2%減の910億円(従来計画:870億円)、当期利益を同59.8%減の37億円(同25億円)とした。11/19には東海旅客鉄道から新幹線384両の受注があったと発表。受注金額は非公開。2021/3期以降の業績に寄与する見込み。(増渕)

 

パルコ(8251   

1,350円(11/22終値)

・1953年に池袋ステーションビルとして設立。商業施設の開発・運営を行うショッピングセンター事業を中心に総合空間事業、専門店事業、エンタテインメント事業、Webコンサルティング事業を行う。「PARCO」や「ZERO GATE」などの業態を展開する。J.フロントリテイリング(3086の連結子会社。

・10/4発表の2020/2期1H(3-8月)は、営業収益が前年同期比1.1%減の436.94億円、営業利益が同2.8%増の58.65億円、純利益が同24.9%減の28.43億円。新店舗が寄与したほか、高利益率のパルコスペースシステムズの工事部門が伸長。IFRS16号適用による支払利息の増加で最終減益。

・1H発表時に通期会社計画を下方修正。営業収益が前期比26.8%増の1,141億円(従来計画:1,162億円)、当期利益を同95.8%増の66億円(同:71億円)とした。11/19には11/22に新装開業する「渋谷PARCO」の内覧会を開催。任天堂(7974)は同施設で国内初の直営店を開業する。(増渕)

 

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アナリストのご紹介 フィリップ証券リサーチ部

笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は個人投資家や投資セミナー講師として活躍。2019年1月にフィリップ証券入社後は、米国・アセアン・日本市場にまたがり、ストラテジーからマクロ経済、個別銘柄、コモディティまで多岐にわたる分野でのレポート執筆などに精力的に従事。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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世界経済のけん引役と期待されるアセアン(ASEAN:東南アジア諸国連合)。そのアセアン各国で金融・証券業を展開し、マーケットを精通するフィリップグループの一員である弊社リサーチ部のアナリストが、市場の動向を見ながら、アセアン主要国(シンガポールタイマレーシアインドネシア)の株式市場を独自の視点で徹底解説します。

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