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FX、MT5関連キーワード解説コラム『CFDとは?「売買の差額のみを決済する取引」を詳しく解説』

FX取引やCFD取引では外国の指標や指数、または通貨や銘柄の名称など普段の生活の中ではあまり耳にしないようなワードが多く聞かれます。

そこでこの記事では、FXやCFD、MT5関連キーワードを紹介し、内容の理解を深めていただくとともに、お取引に役立てていただけるようまとめています。

 

 

CFD(差金決済取引)とは

 

 

CFDはContract For Differenceの略で、日本語では「差金決済取引」といいます。預け入れた資金の中で、エントリー時の売り買いと反対売買時の価格差額のみを決済するもので、金融デリバティブ商品の一種です。 このような説明だととっつきにくい感がありますが、ポジションを決済したときの利益・損失が預け入れている残高からプラス・マイナスされるのみで、株や商品の現物の受け渡しがない取引と考えればわかりやすいでしょう。CFD取引では、証拠金の数倍の取引が可能となるため、現物取引や投資信託に比べると手元の資金よりも大きな金額への投資が可能です。
 

CFDとFXの違い

FXもCFDの一種で、証拠金による差金決済取引であることは同じです。FX取引に慣れていれば、CFD取引も同じような感覚で始められるでしょう。もっとも、CFDは為替だけでなく、株式、株式指数、コモディティへの投資を含む金融商品を扱うため、投資対象が広がります。
 

CFD取引と信用取引の違い

CFD取引と信用取引は、証拠金を証券会社などに預けることで、証拠金の額より大きな投資ができることは共通しています。一般的にCFD取引のほうがレバレッジは大きく、信用取引よりも大きな投資ができます。

また、信用取引の場合には、投資家が投資した株式の所有権を保有するため、決済時に「現引き(買いポジションの株式をそのまま保有する)」「現渡し(売りポジションの株式と同種・同数の株式を受け渡す)」など、CFDにはない決済方法を選ぶことができます。

CFDの投資対象

 

CFDの投資対象には、大きく分けて日本や海外の株価指数に連動する「証券CFD」と商品(コモディティ)のスポット価格や先物価格に連動する「商品CFD」があります。

 

証券CFD

証券CFDは、日経225、NYダウ、S&P500、NASDAQ100などを参考にした指数をもとにして銘柄に投資します。インデックス指数をもとにした銘柄のため、投資情報が収集しやすく、値動きが個別株の決算情報等に左右されにくいというメリットがあります。

 

 

商品CFD

商品CFDは、金・銀・白金のスポット価格、WTI原油、ブレント原油の価格をもとにした銘柄に投資します。伝統的な資産である株式や債券とは異なった値動きをすることが多いため、分散投資効果が期待できるほか、インフレに強い資産として知られていますので、インフレヘッジにも適しています。

 
 
 

 

CFDのメリット

CFDを活用すれば、一般の現物株の取引や先物取引よりも効率的な投資が可能となります。特に、投資資金にレバレッジをかけて証拠金の数倍の取引ができることが大きなメリットです。

 

多様な商品に投資できる

日本のみならず海外の株式指数に投資できるほか、金や原油などの商品(コモディティ)にも手軽に投資できるため、今までよりも投資の幅を広げることができます。分散投資を実現できるほか、簡単に現物投資が難しい商品への投資ができます。

 

少額で効率的な投資を実現

証拠金取引によるレバレッジ効果を得ることで、資金効率が高まります。レバレッジ効果とは、手持ち資金よりも大きな投資を行うことで投資資金にレバレッジ(てこの原理)が働き、利益が増加することです。CFD取引の銘柄は法令で最大レバレッジが決まっていて、証券CFDでは証拠金率10%以上(最大レバレッジ10倍)、商品CFDでは証拠金率5%以上(最大レバレッジ20倍)となっています。

 

売りからエントリーする取引も可能

CFDは買いからだけではなく、売りからもエントリーでき、相場下落局面においても利益を狙うことができます。相場は常に上昇しているわけではなく、経済全体の影響や金融政策、他の銘柄の値段の上下などで下落することもあるでしょう。CFDを活用する投資家にとっては、下落局面も投資のチャンスとなります。

 

ほぼ24時間を通して取引ができる

平日であれば、ほぼ24時間取引が可能です。投資時間の自由度はかなり高いといえるでしょう。

 
 ※フィリップ証券でのCFD銘柄の取引時間はこちら
 CFD取引の取扱銘柄と取引時間
 

CFDの取引コスト

CFD取引の取引コストとしては、実質的な手数料となる「取引スプレッド」、そして「金利調整額」「配当金調整額」「価格調整額」を考慮しておく必要があります。順に見ていきましょう。

 

取引手数料

取引手数料は無料ですが、取引時にはスプレッドがあります。スプレッドとは、買値と売値との価格の差をいいます。取引時に提示のある買える値段と売ることのできる値段(2wayプライス)では買える値段が高く売ることのできる値段が安いのが一般的で、買いポジションを保有した瞬間、売値は買値より低いため、同じ価格で決済するためには、売値がエントリーした価格まで上昇するのを待つ必要があります。

 

 

CFDの3つのコスト

・金利調整額 
翌日にポジションを持ち越したときに発生するものです。ポジションに応じた金利・スワップ等の調整額をもとに決定されます。

・配当金調整額
証券CFDの原資産に配当金等があったときにCFD銘柄の保有者に支払われるものです。逆に売りエントリーの場合には支払うことになるため注意が必要です。

・価格調整額
参照資産が先物取引の銘柄の場合での限月の違いをもとにした価格調整額です。通常、参照資産が先物取引銘柄を参照している場合に見られ、その場合は提示される価格が価格調整額が反映された状態の価格となります。

 

CFDと税金

CFDの取引によって生じた利益や損失は、税務上、申告分離課税となります。もっとも、株式口座のような特定口座はないため、基本的には確定申告が必要です。

 

CFDの税金は申告分離課税

CFDの申告分離課税の税率は20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)です。給与所得や事業所得と損益の通算はできませんが、FX取引や先物取引と損益通算が可能です。

 

特定口座ではないため確定申告が必要

給与所得が2000万円以下の場合には、CFD取引で20万円以上の利益が出た場合、確定申告が必要です。株式の取引口座のように源泉徴収ありの特定口座がないため、原則として確定申告が必要になります。

損失が出た場合も、FXや先物取引の利益と損益通算したいときや、翌年以降に損失の繰越控除を受けたいときは、確定申告が必要ですのでご注意ください。

 

CFDを始めるときの注意点

CFDは、レバレッジにより大きな利益を得られる可能性がある反面、相場が逆方向へ行った場合には大きな損失を被る可能性があります。レバレッジの理解と証拠金管理をしっかり行い、どれぐらいの価格変動でどのぐらいの損失リスクがあるのか。常に把握しておく必要があるでしょう。

また、大きな相場変動で損失がかさんだときには、ロスカットが発生する可能性があります。ロスカットとは、損失によって定められた証拠金維持率を下回った場合に、保有ポジションが強制決済となる仕組みです。ロスカットとならないためにも、自身の許容範囲内で事前に損切り(ストップロス)注文を発注しておくなど、対策を講じておきましょう。

 
※MT5でのストップロス(逆指値)での決済注文の動画マニュアルはこちら
MT5お役立ちコンテンツ-動画マニュアル13(MT5での決済注文方法について)

 

まとめ

CFD取引は、レバレッジによって投資資金の効率を高めることができるほか、さまざまな資産に投資でき、売りエントリーが可能になるなど、多くのメリットがあります。投資チャンスが広がるほか、分散投資にも適しています。ぜひCFD口座の開設を検討してみてはいかがでしょう。

 

最終更新日:2025/12/5

 

 

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