FX取引では外国の指標や指数、または通貨の名称など普段の生活の中ではあまり耳にしないようなワードが多く聞かれます。
そこでこの記事では、FX、MT5関連キーワードを紹介し、内容の理解を深めていただくとともに、お取引に役立てていただけるようまとめています。
先物取引とCFD取引(差金決済取引)の主な違いは、取引の柔軟性にあり、取引方法・取引手数料・決済期限などに違いがあります。
CFD取引は少額から手軽に始められる点が魅力です。一方、先物取引は多くの機関投資家も利用しており、制度的な信頼性と高い透明性を備えています。複数の商品を組み合わせて運用すれば、バランスの取れたリスクの低い投資運用ができるでしょう。
本記事では、CFD取引と先物取引の特徴や違いを、投資運用における視点から比較し、それぞれの優位性についてわかりやすく解説します。
ここでは、詳しくCFD取引と先物取引の違いについて解説します。
先物取引はすべて、取引所(例:大阪取引所)を通じた取引で、市場で価格が決定されます。
一方、CFDには以下の2種類あります。
・店頭CFD(OTC CFD)
金融商品取引業者等がお客様の取引相手となる相対取引です。銘柄ごとに取引業者が価格を提示するため、同じタイミングでもお取引の会社によって価格差が生じる場合があります。
・取引所CFD(東京金融取引所に上場)
取引所を通じたCFDで、株価指数や商品ETFなどが対象です。価格はすべての取扱会社で共通であり、価格差は発生しません。
CFD取引の場合、取引の際にはスプレッド(売値と買値の差)があり、実質的な手数料となります。スプレッドは銘柄ごとに異なり、市場状況に応じて変動する場合もあります。
一方、先物取引では、取引時に手数料が発生します。手数料は、証券会社や取引する銘柄によって異なる場合があるものの、基本的に、スプレッドのように市場状況によって変動することはありません。
CFD取引は決済期限がないため、保有期間を自由に設定できます。一方、先物取引にはあらかじめ決められた決済期限(限月)があり、その期限を超えて保有することはできません。
先物取引は、決済期限に達したら、利益・損失に関わらず自動的に決済または商品先物取引などの一部の銘柄では買いの場合は現物の購入義務が、売りの場合は現物を相手方に引き渡す義務があります。そのため取引のタイミングや保有期間を意識することが重要です。
CFD取引は一般的に10倍前後のレバレッジ(当社の指数CFDでは証拠金率10%以上、商品CFDでは証拠金率5%以上)が利用可能で、少ない資金でも効率的に取引できます。
一方、先物取引では、商品によって異なるものの、CFDより若干高めのレバレッジがかかる場合があります(例:日経225先物で約15倍程度、ただしVar証拠金制度のため証拠金と実質的な倍率は日々変動します)。
ただし、どちらもレバレッジ取引であることに変わりはありません。資金効率を高められる一方、損失リスクも高まるため、適切なリスク管理が重要です。
CFD取引は、少額から取引を始めることができるのが特徴です。1単位あたりの取引額が比較的小さく、必要な証拠金も低いため、初心者でも取引に参加しやすい設計になっています。一方、先物取引は取引単位が大きく、相対的に高い証拠金が必要です。
CFD取引は基本的に、平日であればメンテナンス時間を除いてほぼ24時間取引可能です。一方、先物取引(例:日経225先物)は、8:45〜15:45と17:00〜翌6:00の2つの時間帯で取引可能です。
CFD取引では、株価指数や商品など、幅広い資産を対象とした取引が可能です。たとえば、フィリップ証券では、国内外の株価指数、商品銘柄も対象となっています。
一方、先物取引では、日経225やTOPIXなどの株価指数、金・原油といった商品先物が主要な取引対象です。いずれも取引所に上場されている商品で、制度的に整備された取引が行われています。
CFD取引は、少額から始められ、取扱銘柄も豊富です。取引スタイルにも柔軟に対応でき、自由度の高い投資手段といえるでしょう。ここでは、そんなCFD取引ならではの特徴やメリットについて、具体的に解説します。
CFD取引は少額から取引できる特徴があります。まとまった資金を必要としないため、どなたでも手軽に始めることができるでしょう。
CFD取引の場合、少額取引が可能なので、複数の異なる値動きをする資産を組み合わせて分散投資を行い、全体のリスクを抑えたポートフォリオを構築できます。たとえば、株価指数、金、原油などの商品を組み合わせれば、特定の市場の影響を受けにくくなるといった形です。
CFD取引では、株価指数・金・原油など、さまざまな金融資産を対象とした取引が可能です。フィリップ証券でも、日経225・NYダウなどの株価指数や、金・原油などが取引対象で、投資の選択肢が非常に幅広くなっています。
また、銘柄によっては、経済指標や企業業績、国際情勢などのファンダメンタルズ(基礎的要因)が価格に影響を与えることがあるため、こうした情報を踏まえた分析が有利になるケースも少なくありません。ぜひ、フィリップ証券のリサーチ部門が発行するアナリストレポートや、Webセミナーでの情報発信をお役立てください。
CFD取引には決済期限がないため、ポジションを長期間にわたって保有できるのが特徴です。先物取引には限月(決済期限)が設定されており、期日前に反対売買やロールオーバーを行う必要がありますが、CFD取引ではそうした対応は不要です。
この仕組みにより、中長期的な相場の見通しに基づいて取引を行いたい場合にも柔軟に対応できるほか、配当相当額を狙った戦略にも活用しやすいのが魅力です。
CFD取引は、EA(エキスパートアドバイザ)を用いた自動売買との相性が良いことも特徴のひとつです。フィリップ証券では、取引プラットフォームとしてMT5(MetaTrader 5)が採用されており、EAによる取引戦略の構築・運用がスムーズに行えます。
また、CFD取引は少額から取引できるうえ、ポジションを長期で保有できるため、相場の一時的な変動に影響されにくい中長期型の自動売買戦略にも適しています。
フィリップ証券では、取引プラットフォームのMT5に対応したスマホアプリを提供しています。外出先でもチャートの確認や注文操作が可能です。
特に中長期的な視点でポジションを保有するCFD取引では、頻繁な売買や複雑なタイミング操作が求められる短期取引と異なり、スマホでも無理なく取引を継続できるでしょう。
先物取引は、取引所で行われる公的な仕組みに支えられた取引です。価格の透明性や信頼性が高く、取引ルールが明確に定められており、資金規模の大きい投資家や機関投資家にも広く利用されています。
ここでは、先物取引ならではの特徴やメリットについて詳しく解説します。
先物取引は、その制度的な整備と高い透明性から、生命保険会社・損害保険会社・信託銀行といった、大口取引を行う機関投資家にも幅広く利用されています。
市場で直接売買が行われるため、すべての参加者が同じ価格にアクセスでき、価格の公正性が担保されやすい点が特徴です。また、取引所という共通の場で多数の参加者が取引するため、一業者内での取引に比べて流動性が高く、取引が成立しやすいという利点もあります。
先物取引では、取引ごとに発生するコストがあらかじめ定められた手数料として明示されています。CFD取引に多く見られるスプレッドのように、市場状況に応じて変動が発生する費用ではありません。約定時点でコストが明確に把握でき、コスト計算や取引計画が立てやすいメリットがあります。
先物取引では、市場での売り注文と買い注文の数量を示した板情報(いわゆる「板」)を活用しながら売買の判断を行えるのが特徴です。板情報では特定の価格ごとに、どれだけの買い注文や売り注文(指値)が出されているかが、一覧で示されています。市場の需給バランスを視覚的に把握する手段となるでしょう。
たとえば、買い注文が多く集まっている価格帯では、相場が上昇に向かう可能性があり、反対に売り注文が多い場合には、価格が下がる展開が考えられます。
CFD取引と先物取引は、それぞれに特徴や強みがあり、運用資金や投資スタイルに応じて、適した選択肢が異なります。CFD取引を通じて投資の基礎を身につけたい方は、フィリップ証券の無料デモ口座を活用して、取引環境や機能を体験してみてはいかがでしょう。