【米国ウィークリー 2021年1月5日号(2021年1月4日作成)】“波乱含みの5・6日~押し目チャンスとなるか?”

 

”波乱含みの5・6日~押し目チャンスとなるか?

  •  新年あけましておめでとうございます。2021年も何卒、「米国ウィークリー」および「米国マンスリー」をご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
  •  2021年に入り、米国では1月5日と6日の両日にわたり、大きな政治イベントが控えている。先ず、5日はジョージア州で上院選の2議席を巡る決選投票がある。仮に民主党候補が2議席を占めて米上下院および大統領ともに民主党が制することとなった場合、次期政権が公約に掲げている増税のリスクが市場で意識される可能性が高くなろう。公約の主な内容としては、①所得税の最高税率の37%から6%への引上げ、②法人税率の21%から28%への引上げ、③キャピタルゲイン課税として年100万ドル超の高所得者の税率の所得税と同じ39.6%への引上げ、などが挙げられる。特に③については、値上がりした資産を税率変更前に売却する動きを加速させると予想される。市場は共和党候補が少なくとも1議席を獲得し、増税は阻止される展開を織り込んでいる模様だ。
  •  次に、6日開催予定の上下両院合同会議も懸念材料だ。通常では同会議で行われる開票作業は、既に12/14実施の選挙人団投票によって当選が確定しているバイデン氏の大統領就任を追認するだけの単なる儀式に過ぎない。ところが、今回はトランプ大統領陣営が選挙不正を訴え、激戦州を含む7州について共和党が独自の選挙人団による選挙結果を連邦議会に提出。それに加え、共和党の上院議員10数名がバイデン次期大統領勝利の大統領選挙の結果に疑義があると主張し、投票結果の開票・認定に反対する声明を発表。同時に、選挙不正主張を検証する委員会の設置を議会に求めたことから波乱含みだ。
  •  歴史を遡ると、1876年の米大統領選でティルデン民主党候補が一般選挙でヘイズ共和党候補を破り、選挙人投票でも184票を獲得してヘイズ氏の165票を上回ったが、未集計だった20票に係る4つの州から複数の選挙報告が提出され、次期大統領が決まらない「選挙危機」が生まれた。これを打開するために議会に設置された「15人委員会」は、問題票をすべてヘイズ票とした。この危機の背後で「妥協」が秘密裡に行われたとされ、ヘイズ氏が大統領に就く代わりに南部開発事業への政府支出をはじめとした民主党の要求を認めることとなった。
  •  上下両院合同会議の結果如何にかかわらず、今月20日は次期大統領就任の日であることに変わりない。投資家の観点では、仮に押し目買いの機会が提供されるとすれば、それに越したことはないだろう。(笹木)
  • 1/5号では、ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)、クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)、Grocery Outlet Holdings Corp(GO)、コカコーラ(KO)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)(JNJ)、ロク(ROKU)を取り上げた。

 

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率12/31現在)

主な企業決算の予定

  • 1月7日(木):マイクロン・テクノロジー、ラム・ウェストンHD、コナグラ・ブランズ、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、コンステレーション・ブランズ

 

■主要イベントの予定

  • 1月5日(火)

米ジョージア州で上院選決選投票、シカゴ連銀総裁がパネル討論会に参加、ISM製造業景況指数(12)、米自動車販売 (12月)

 

  • 1月6日(水)

米大統領選で上下両院合同会議が選挙人投票を集計し次期大統領が正式に発表される

・米FOMC議事要旨(12月15、16日開催分)、ADP雇用統計(12)、製造業受注(11月)

 

  • 1月7日(木)

・米セントルイス連銀総裁・シカゴ連銀総裁が講演、新規失業保険申請件数 (1月2日終了週)、貿易収支(11月)、ISM非製造業総合景況指数(12)

 

  • 1月8日(金)

米雇用統計(12月)、卸売在庫(11月)、消費者信用残高 (11月)

 

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)

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アナリストのご紹介 フィリップ証券リサーチ部

笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は個人投資家や投資セミナー講師として活躍。2019年1月にフィリップ証券入社後は、米国・アセアン・日本市場にまたがり、ストラテジーからマクロ経済、個別銘柄、コモディティまで多岐にわたる分野でのレポート執筆などに精力的に従事。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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