【米国ウィークリー 2020年7月28日号(2020年7月27日作成)】銘柄ピックアップ

 

■銘柄ピックアップ

アボット・ラボラトリーズ(ABT

市場:NYSE・・・2020/10/162020/123Q7-9月)の決算発表を予定

・1900年に設立。多角化されたヘルスケアカンパニーとして「エンシュア」や「EAS」といった栄養剤製品のほか、後発医薬品、診断薬、免疫学的測定装置、医療機器など広範囲な製品を提供する。

・7/16発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比8.2%減の77.26億USD、純利益が同46.6%減の5.37億USD。継続事業に係るNon-GAAPの調整後EPSは同30.5%減の0.57USD。コロナ禍への対応に伴う心血管や神経刺激手術の減少による医療機器事業の減収(同21%減)が響いた。

・前回決算発表で取り下げていた2020/12通期の会社業績予想を開示。EPSを2.00USD(前期実績2.00USD)、継続事業に係る調整後EPSを3.25USD(同3.24USD)とした。新型コロナウイルスに係る検査キットおよび抗体を調べる血液検査キットの生産で業界を主導。それに加え、コロナ禍の影響を被った医療機器事業で医療機関のリソース回復に伴う手術件数増加の恩恵が期待される。(笹木)

 

IBMIBM

市場:NYSE・・・2020/10/192020/123Q7-9月)の決算発表

・1911年設立。コンピューター・ソリューションを提供する。ストレージ製品、サーバー製品のほか、AIの「Watson」やクラウドサービス、IoT、アナリティクス、コンサルティングなども手掛ける。

・7/20発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比5.4%減の181.23億USD、純利益が同45.5%減の13.61億USD、継続事業に係るNon-GAAPの調整後EPSが同31.2%減の2.18USD。技術サポート部門は減収だったが、クラウドおよびデータ・プラットフォーム部門は同29%の増収だった。

・2020/12通期の会社業績予想は非開示。コロナ禍に直面した顧客の多くが手許現金の維持に注力しITへの投資やソフトウエア更新を先送りする傾向が見られる。その一方、クラウドサービスの需要の高まりに伴い、オープンソース技術に長けたレッド・ハットを核とした「ハイブリッド・クラウド・プラットフォーム」としての価値が高まろう。また、予想年配当利回り5.12%(7/24終値)も注目される。(笹木)

 

コカ・コーラ(KO

市場:NYSE・・・2020/10/192020/123Q7-9月)の決算発表

・1886年設立。世界最大の飲料メーカーで200以上の国・地域で500以上のブランドを展開。会社名でもあるコカ・コーラのほか、綾鷹、ネクター、ファンタ、ジョージアコーヒーなどのブランドがある。

・7/21発表の2020/12期2Q(4-6月)は、為替の影響を除いたNon-GAAPの調整後の内部売上高が前年同期比26.0%減の71.75億USD、純利益が同31.8%減の17.79億USD。ロックダウンに伴い販売数量が同16%減。主力のレストラン向け出荷が低迷したほか、為替変動が3%の減益要因だった。

・コロナ禍の影響が不透明なため2020/12通期会社計画の発表を見送ったが、為替変動によるマイナスの影響を前期比3-4%程度見込んでいる。2Qの販売数量は、4月が前年同月比約25%減、6月が同約10%減と改善傾向であり、7月も決算発表時点迄で同1桁台半ばの減少まで持ち直していることから最悪期を脱したと同社CEOが表明。58年連続で増配。予想年配当利回りは3.38%。(李)

 

ネットフリックスNFLX

市場:NASDAQ・・・2020/10/162020/123Q7-9月)の決算発表を予定

  

・1997年設立。テレビ番組・映画のインターネット配信のパイオニア。世界最大級のオンラインストリーミングサービスであり、2020/3末時点の全世界の有料会員数は1億9,295万人に達する。

・7/16発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比24.9%増の64.48億USD、純利益が同2.7倍の7.20億USDと四半期でいずれも過去最高だった。巣篭もり消費が追い風となり、有料会員者数が1Q末比1,009万人増(同6%増)と会社予想(同750万人増)を上回り、1億9,295万人に達した。

・2020/12期3Q(7-9月)の会社計画は、売上高が前年同期比20.6%増の63.27億USD、世界有料契約者数が2Q末比250万人増の1億9,545万人。経済再開による巣篭もり時間減に伴い会員数の伸びが鈍化する見通し。会社計画によれば今年1-9月の新規契約者(2,836万人)が2019/12通期(2,783万人)を上回る見通し。独自のコンテンツを擁する強みに伴う競合優位性が成長を支援しよう。(李)

 

台湾積体電路製造(TSM

市場:NYSE/ADR・・・2020/10/152020/123Q7-9月)の決算発表を予定

・1987年設立。世界最大の専業ファウンドリーメーカー。同社製造の半導体は様々な半導体市場に亙り、モバイルデバイス、高性能コンピューター、車載エレクトロニクス、IoT等、各種アプリで使用。

・7/16発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比19.1%増の103.85億USD、純利益が同38.9%増の40.41億USD。5Gスマホやデータセンター需要が先端半導体の出荷を押上げたほか、米当局によるファーウエイへの規制強化を受け、ファーウエイが在庫を積み増したことも業績に寄与。

・2020/12期3Q(7-9月)の会社計画は、売上高が同112-115億USD(前年同期実績93.96億USD)、1USD=29.5台湾ドルの前提で粗利率は50-52%(同47.6%)。今年4月末時点での通期売上高の会社計画は前年同期比15-18%増収だったが、2Q末時点で同20%増収に上方修正。ファーウエイの売上高構成比が15%だが、アップルAAPLAMDなど米企業の需要増で吸収されよう。(李)

 

ベライゾン・コミュニケーションズVZ

市場:NYSE・・・2020/10/262020/123Q7-9月)の決算発表を予定

・1983年設立。米国最大の通信事業者で全米にファイバーネットワークを形成。5Gやブロードバンド、広告、IoT、セキュリティ管理などの事業を行う。YahooやTechCrunch、HuffPostなども展開する。

・7/24発表の2020/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比5.1%減の304.47億USD、純利益が同18.9%増の48.40億USD。特別項目の影響を除くNon-GAAPの調整後EPSは同4.1%減の1.18USD。コスト削減が増益に寄与したほか携帯電話の契約件数(プリペイド除く)が同17.3万件の純増だった。

・通期会社計画は、Non-GAAPの調整後EPSが前期比▲2.0-2.0%増、資本的支出が175-185億USD(前期実績179億USD)。営業を行う店舗の割合は1Q末がロックダウンの影響で30%だったが2Q末に60%以上が再開し、7月末に全店再開の見通し。同社はコロナ禍がデジタル化を後押しすると見ており、5G通信網を2Q末の35都市に対し2020年末までに60都市以上でカバーする計画である。(李)

 

(※)決算発表の予定は7/24現在であり、変更される可能性があります

 

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笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は、個人投資家として活動する一方、投資セミナー講師としても活躍。テクニカル分析を得意とし、以前よりTwitterで米国市場関係者のアカウントをフォローし米国市場動向にも詳しい。アセアン諸国に長期滞在経験もあり、実用タイ語検定3級資格を保有するタイ通でもある。2019年1月にフィリップ証券入社、日本・米国・アセアン市場をカバー。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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