【米国ウィークリー 2020年7月21日号(2020年7月20日作成)】銘柄ピックアップ

 

■銘柄ピックアップ

ジョンソン・エンド・ジョンソンJNJ

市場:NYSE・・・2020/10/132020/123Q7-9月)の決算発表を予定

・1887年設立。世界60カ国に250以上のグループ企業を有する世界最大級のヘルスケアカンパニー。一般消費者向け製品から医薬品、高度な医療機器まで、数万点に上る製品を提供している。

・7/16発表の2020/12期2Q(4-6月)は売上高が前年同期比▲10.8%減の183.36億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同36.0%減の44.46億USD。コロナ禍の広がりに伴い低優先度手術が先送りとなり医療機器・診断器具部門が同33.9%減収。コンシューマーヘルス部門も同7.0%減収だった。

・コロナ禍によるマイナスの影響が会社想定を下回るとして2020/12通期会社計画を上方修正。売上高を810-825億USD(従来計画:775-805億USD)、調整後EPSを7.75-7.95USD(同:7.50-7.90USD)とした。また、開発中の新型コロナウイルスワクチンの最終段階臨床試験を当初の2021年前半から早ければ今年9月に前倒しで実施と発表。実用化により2021年内に10億本の供給が見込まれる。(李)

 

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM) 

市場:NYSE・・・2020/10/132020/123Q7-9月)の決算発表

・1799年設立。世界有数の国際総合金融サービス会社。投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、PB、商業銀行、コンシューマーコミュニティバンキングなど幅広い業務を展開する。

・7/14発表の2020/12期2Q(4-6月)は、総収益が前年同期比14.7%増の338.17億USD、純利益が同51.4%減の46.87億USD。貸倒引当金の積み増しが利益を押し下げた。個人向け事業が不振だったが、債券と株式の取引が予想を上回り、市場部門が同79%(97億USD)増収と四半期で過去最高。

・2020/12通期会社計画は、純金利収益が560億USD未満、調整後の総費用が650億USD以下。2Qのカード利用は旅行・娯楽以外の消費が回復。低金利の恩恵で自動車や住宅ローンが底堅い。一方で、同社CEOは2021年前半まで2ケタ台の失業率が続くとの見通しを示し、引当金の積み増しなどバランスシート強化を表明。足元以上の景気悪化がない限り、配当継続方針を維持の意向。(李)

 

ITT(ITT  

市場:NYSE・・・2020/7/312020/122Q4-6月)の決算発表

・1920年設立の総合工業用部品メーカー。以前はコングロマリットの代表的な企業だったが、スピンオフにより現在はエネルギーインフラ、エレクトロニクス、航空宇宙、運輸部門を対象とする。

・5/1発表の2020/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比4.6%減の6.63億USD(オーガニック売上高は同5.3%減)、純利益が同19.2%増の8510万USD。部門別の既存売上高では、モーションテクノロジーが同0.8%増だっ一方、工業プロセスが同3.0%減、接続・制御技術が同17.4%減だった。

・コロナ禍の影響が不透明なため2020/12通期と2Q(4-6月)の会社予想を取り下げた。2Qは前年同期比の減収幅が1Qよりも拡大する見通し。一方で、コスト管理や市場の回復で3Q(7-9月)以降の業績は持ち直すとの会社見通しも示した。時価総額51.8億USDに対し現金ポジションが12億USDと潤沢であり、増配および自社株買いの方針を維持するなど株主還元の姿勢は変わらない模様。(李)

 

イリノイ・ツール・ワークスITW) 

市場:NYSE・・・2020/7/312020/122Q4-6月)の決算発表を予定  

・1912年設立。世界で工業製品・機器を製造・販売し、輸送機器部品、食品機器、エレクトロニクス、溶接、建設用製品、ポリマー・流体、特殊製品の7つの事業から構成。事業入替えに積極的。

・5/5発表の2020/12期1Q(1-3月)は売上高が前年同期比9.1%減の32.28億USD、純利益が同5.2%減の5.66億USD。既存事業が同6.6%減収、営業利益率が同横ばいの23.6%。コロナ禍を受けて建設製品事業を除く全セグメントが減収だったが、フリーキャッシュフローは同2.8%増の5.54億USD。

・コロナ禍の影響が不透明なため2020/12通期の見通しを見送ったが、2Q(4-6月)は前年同期比30-40%減収との会社見通しを公表。売上高の2割を占める自動車OEM事業の通期売上高が前年比60-70%減となる可能性に言及したが、全事業の営業利益率を20%超に維持し2020/12期も増配政策を堅持する見通し。47年間連続増配、直近3年間の配当成長率18.07%、配当性向52.4%。(李)

 

ルルレモン・アスレティカ(LULU

市場:NASDAQ・・・2020/9/72021/12Q5-7月)の決算発表を予定

・1998年にバンクーバーで設立。「lululemon」、「ivivva」等のブランドのもと、ヨガ、ランニング、トレーニング向けのスポーツアパレルを提供する。北米、欧州、アジアに489店舗展開(2020/4/30時点)。

・6/11発表の2021/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比16.7%減の6.52億USD、純利益は同70.4%減の2,863万USD。期間中大半の店舗が閉鎖となり、既存店売上高の増減発表が見送られた。Eコマースは同70%増となり、売上高に占める割合が前年同期の26.8%から54.0%に上昇。

・2020/1通期と2Q(4-6月)の見通しを見送ったものの、2023年までにEコマースや海外店舗の売上高をともに今の4倍とする目標を掲げている。6/10現在、直営店のうち、295店舗が営業再開している。また、6/29にホームフィットネスのMirrorを5億USDで買収。同社とMirrorの顧客重複度が50%であり、デジタル化およびインタラクティブ機能を推進する同社とのシナジー効果が見込まれる。(李)

 

アトラシアンTEAM) 

市場:NASDAQ・・・2020/7/302020/64Q4-6月)の決算発表を予定

・2013年設立(2002年創業)。企業向けソフトウエアの設計・開発を行う。プロジェクト管理の「Jira」、コラボレーションの「Trello」、コード管理の「Bitbucket」などチーム作業を支援する製品を提供。

・4/30発表の2020/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比33.1%増の4.12億USD、Non-IFRSの調整後純利益が同18.1%増の6,189万USD。稼働顧客数が前四半期比18.8%増(171,051件)だったことが寄与し、売上高の59%を占めるサブスクリプション収入が同46.7%増だったことが業績に寄与。

・通期会社計画は、売上高が15.84-15.99億USD(前期実績:12.10億USD)、調整後EPSが1.06-1.12USD(同:0.86USD)。売上の90%を占める既存顧客からの伸びが見込まれる。5/12、ヘルプデスク・チケットと自動回答システム「Halp Tickets」を開発するHalpを買収。Halpが擁するアドビ、VMウエア、ギットハブ、スラックなどの大口取引先が同社の顧客になることの恩恵が期待されよう。(李)

 

(※)決算発表の予定は7/17現在であり、変更される可能性があります

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笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は、個人投資家として活動する一方、投資セミナー講師としても活躍。テクニカル分析を得意とし、以前よりTwitterで米国市場関係者のアカウントをフォローし米国市場動向にも詳しい。アセアン諸国に長期滞在経験もあり、実用タイ語検定3級資格を保有するタイ通でもある。2019年1月にフィリップ証券入社、日本・米国・アセアン市場をカバー。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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