【米国ウィークリー 2020年7月21日号(2020年7月20日作成)】”バリュー株へのシフトで注目される銘柄”

 

”バリュー株へのシフトで注目される銘柄

  •  資産運用世界最大手のブラックロックBLKが7/6の週次コメンタリーで投資ファクター別のバリュー投資をアンダーウエイトから中立に1ランク格上げしたのに続き、7/14、米投資家のグロース氏が短期的にはグロース株よりもバリュー株を選好すべきとの投資見通しを公表。テスラTSLAアマゾンAMZNネットフリックスNFLXエヌビディアNVDAなど移動平均線からの乖離率が拡大傾向にあったNYSE FANGプラス指数構成銘柄が揃って7/13にローソク足で大きな陰線を付けて短期的に下落に転じた。更に、7/16にネットフリックスが好調な4-6月期決算を発表したものの翌日の株価は6%以上下落したほか、7/15発表の半導体露光装置大手ASMLホールディングスASMLが増収増益ながら市場予想を下回るなど業績に対する市場の期待のハードルが高まりつつあり、好調な決算であっても株価上昇基調を維持しにくいことを窺わせる内容だった。
  •  これに対し、7/20以降に4-6月決算発表を迎えるバリュー株の中で配当利回りが注目される銘柄の予想配当年利回り(7/17終値)は、7/20予定のIBMIBMが2%、7/21予定のフィリップ・モリス・インターナショナルPMが6.24%、7/23予定のDOW IncDOWが6.41%、AT&T(T)が6.88%、7/24予定のベライゾン・コミュニケーションズVZが4.37%である。FRBによる金融緩和政策に伴って米国10年国債利回りが0.6%台、30年国債利回りが1.3%台まで低下している現状からすれば、これらの高配当利回り株はグロース株からの資金シフトの受け皿として十分に魅力的な投資機会を提供していると言えそうである。
  •  また、米国の主要銀行はFRBによって9月まで増配や自社株買い再開を禁止されているなか、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーJPMゴールドマン・サックスGSなどの主要銀行の4-6月決算は、コロナ禍の危機および当局の対策を受けた金融市場の変動性の高まりに伴う債券・株式トレーディング収入増の恩恵を受けた。金融機関の高リスク自己勘定取引を禁じたボルカー・ルールなどの規制が6/25に緩和されて収益拡大の機会が増えていることが見直される余地があり、銀行株もグロース株からの資金シフトの対象となり得よう。
  •  更に、7/14に英仏両政府が新型コロナウイルス対策で公共の場でのマスク着用義務を強化する方針を示し、米国でもマスク着用義務化に関し全米を巻き込んだ論争が勃発している。医療用マスク「N95」を生産する3MMMMもバリュー株の中でも重要な位置を占めよう。(笹木)
  • 7/21号では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)(JNJ)、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)、ITT(ITT)、イリノイ・ツール・ワークス(ITW)、ルルレモン・アスレティカ(LULU)、アトラシアン(TEAM)を取り上げた。

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率7/17現在)

■主な企業決算の予定

  • 721日(火)インテュイティブサージカル、ユナイテッド・エアラインズHDS、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、コメリカ、コカ・コーラ、プロロジス、テキサス・インスツルメンツ、ロッキード・マーチン、パッカー、シンクロニー・ファイナンシャル、フィリップ・モリス・インターナショナル
  • 722日(水): CSX、マイクロソフト、アライン・テクノロジー、ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ、エキファックス、キンダー・モルガン、グローブライフ、ラスベガス・サンズチポトレ・メキシカン・グリル、ワールプール、アンフェノール、ベイカー・ヒューズ、キーコープ、ノーザン・トラスト、ナスダックサーモフィッシャーサイエンティフィックバイオジェン、マーケットアクセスHDS、IQVIAHDS、HCAヘルスケア、テレダイン・テクノロジーズ、テスラ、チェックポイント・ソフトウエア・テクノロジーズ
  • 723日(木)インテルEトレード・ファイナンシャル、スカイワークス・ソリューションズ、エドワーズライフサイエンス、SVBファイナンシャル・グループ、ファーストエナジー、ベリサイン、ユニオン・パシフィック、サウスウエスト航空、CMSエナジー、キンバリー・クラーク、トラクター・サプライ、Dow Inc、M&Tバンク、トラベラーズ、パルトグループ、ハーシー、アレジオン、ハンチントン・バンクシェアーズ、エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ、AT&T、ウエスト・ファーマシューティカル・サービシズ、ペンテア、シンタス、シトリックス・システムズ、アメリカン航空グループ、フリーポート・マクモラン、アラスカ・エア・グループ、ツイッター、ニューコア、フィフス・サード・バンコープ、ダナハー
  • 724日(金):シュルンベルジェ、ベライゾン・コミュニケーションズ、アメリカン・エキスプレス、アイデックス、ハネウェルインターナショナル、ネクステラ・エナジー、TモバイルUS
  • 727日(月): F5ネットワークス、プリンシパル・ファイナンシャル・グループ、ハズブロ、エイブリィ・デニソン、エヌエックスピー・セミコンダクターズ

 

■主要イベントの予定

  • 7月21日(火)

・米上院銀行委員会、シェルトン、ウォラー両氏のFRB理事指名で採決

 

  • 7月22日(水)

・米FHFA住宅価格指数 (5月)、中古住宅販売件数 (6月)

 

  • 7月23日(木)

米新規失業保険申請件数 (18日終了週)、景気先行指標総合指数 (6)

 

  • 7月24日(金)

・米新築住宅販売件数(6月)、マークイット米製造業・サービス業・コンポジットPMI(7月)

 

  • 7月27日(月)

米耐久財受注(6月)、製造業受注(6月)、ダラス連銀製造業活動指数(7月)

 

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)

 

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笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は、個人投資家として活動する一方、投資セミナー講師としても活躍。テクニカル分析を得意とし、以前よりTwitterで米国市場関係者のアカウントをフォローし米国市場動向にも詳しい。アセアン諸国に長期滞在経験もあり、実用タイ語検定3級資格を保有するタイ通でもある。2019年1月にフィリップ証券入社、日本・米国・アセアン市場をカバー。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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