【米国ウィークリー 2020年7月14日号(2020年7月13日作成)】銘柄ピックアップ

 

■銘柄ピックアップ

オートマチック・データ・プロセシング(ADP

市場:NASDAQ・・・2020/7/292020/64Q4-6月)の決算発表を予定

・1949年設立。給与計算代行サービスの世界的なプロバイダー。雇用者サービスと職業雇用者組織サービスを運営。ADP雇用統計は同社データで全米の非農業部門雇用者数予測システム。

・4/29発表の2020/6期3Q(1-3月)は、売上高が前年同期比5.7%増の40.48億USD、純利益が同8.9%増の8.21億USD。Non-GAAPの調整後純利益が同7.6%増の8.29億USD。売上の7割を占める雇用サービスが同3.4%増収。コロナ禍による新規顧客の減少を既存顧客の雇用増でカバー。

・コロナ禍の影響を考慮し通期会社計画を下方修正。売上高を前期比3%増(従来計画:同6-7%増)、調整後EPSを同4-7%増(同:12-14%増)とした。7/2に発表された6月の雇用統計が市場予想(323万人)を上回る480万人増。同社の給与計算代行サービス収入は顧客企業の雇用者数に左右されるなか、米国の雇用回復に伴い継続課金モデルを柱とする安定成長が期待される。(李)

 

Datadog IncDDOG) 

市場:NASDAQ・・・2020/8/282020/122Q4-6月)の決算発表

・2010年設立。クラウド時代の監視・分析プラットフォーム。SaaS型プラットフォームを通じてインフラストラクチャーやアプリケーションパフォーマンスの監視、ログ管理を提供する。2019/9に新規上場。

・5/11発表の2020/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比87.4%増の1.31億USD、Non-GAAPの調整後純利益が前期の▲687万USDから1,879万USDへ黒字浮上。売上高、純利益ともに市場予想を上回った。毎年決まって入金されるAAR(年間定額収益)で100万USD以上の顧客が同89.0%増。

・通期会社計画は、売上高(仲値)が前年同期比54.3%増の5.60±0.05億USD、調整後EPSが0.02-0.06USD(前期実績:▲0.01USD)。また、2Q(4-6月)の売上高会社予想(仲値)が同62%増の1.35±0.01億USD。ITインフラサービスを無料で提供し、追加サービスで課金を行う事業モデルである。無料ユーザー層を拡大し、その中からAARの収益計上できる大口顧客数を伸ばす戦略だ。(李)

 

レナー(LEN  

市場:NYSE・・・2020/10/22020/113Q6-8月)の決算発表

・1954年にマイアミで設立した米国最大の住宅建設会社。一世帯向け戸建て住宅のほか、集合住宅や商業用不動産、不動産金融サービスを提供する。子会社のRialtoを通じて資産運用も行う。

・6/15発表の2020/11期2Q(3-5月)は、売上高が前年同期比5.0%減の52.87億USD、純利益が同22.8%増の5.17億USD。平均販売価格の低下(同4%)が響き減収だったが、市場予想は上回った。コロナ禍を受けて3中旬から4月末にかけて新規受注が停滞し、新規受注が同10%減の13,015戸。

・2020/11期3Q(6-8月)の会社計画は、新規受注が12,800-13,000戸(前年同期13,369戸)、平均販売価格が38.0-38.5万USD(同39.4万USD)、粗利益率が21.50-21.75%(同20.4%)。5月の新規受注や売上が回復したほか、6月最初の2週間の新規受注は前年同期比20%増加と堅調。米住宅市場は低金利と低い在庫水準で好調に推移。失業率上昇による影響が限定的とみられる。(李)

 

マイクロン・テクノロジーMU) 

市場:NASDAQ・・・2020/9/252020/84Q6-8月)の決算発表を予定  

・1978年創業。DRAM、NAND、NORおよび3D XPointメモリーを製造する唯一の企業。コンピューティングやサーバー、データセンターから自動車向けまで幅広いメモリーソリューションを提供する。

・6/29発表の2020/8期3Q(3-5月)は、売上高が前年同期比13.4%増の54.38億USD、純利益が同4.4%減の8.03億USD。売上高、純利益ともに市場予想を上回った。テレワーク普及に伴うデータセンター需要が増加し、クラウド関連企業がサーバーに使う同社のメモリ半導体の発注を増やした。

・2020/8期4Q(6-8月)会社計画は、Non-GAAPの調整後売上高が60±2.5億USD(前年同期48.7億USD)、調整後粗利率が35.5%±150bps(同30.6%)。米中対立によるファーウェイへの半導体供給規制の懸念が残るが、堅調なデーターセンター需要の高まりが見込まれる。会社見通しでは中長期的にDRAM需要のCAGR(年平均成長率)を10%台半ば-後半、NAND需要のCAGRを30%前後。(李)

 

シノプシス(SNPS

市場:NASDAQ・・・2020/8/212020/103Q5-7月)の決算発表を予定

・1986年設立。電子機器や半導体の設計作業の自動化・支援するEDA(Electric Design Automation)ツールを世界中の企業に提供し、企業による半導体チップの設計・検証を支援する。

・5/20発表の2020/10期2Q(2-4月)は、売上高が前年同期比3.0%増の8.61億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同5.7%増の1.88億USD。いずれも市場予想を上回った。セグメント別では、売上高の9割を占める半導体・システム設計が同2.7%増の7.73億USD。うち、EDAが同4.0%増の5.11億USD。

・通期会社計画は、売上高が前期比7.1-8.6%増の36.00-36.50億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同14.3-15.8%増の5.21-5.28USD。4月末時点、キャンセル不可の受注残高が48億USDに上る。6月末に半導体設計大手の英ARMと戦略的提携を拡大させたほか、米国防総省高等研究計画局からセキュアシリコンプログラムの自動実装長期契約を獲得するなど、業績拡大へ向け順調に推移。(李)

 

スプランクSPLK) 

市場:NASDAQ・・・2020/8/212021/12Q5-7月)の決算発表を予定

・2003年設立。顧客ユーザーに対し、ウェブサイト、アプリケーション、サーバー、ネットワーク、モバイル機器等から生成された機械データをリアルタイムで収集・分析するソフトウェアを提供する。

・5/21発表の2021/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比2.2%増の4.34億USD、Non-GAAPの調整後純利益が前期の320万USDから▲8,746万USDへ赤字転落。クラウドが同80.7%増収。毎年決まって入金されるAARが同52%増。うち、100万USD以上の大口顧客数が同76%増と堅調に伸びた。

・コロナ禍の影響が不透明なことから2021/1通期のガイダンスを取り下げたが、2Q(5-7月)の売上高を前年同期比横ばいの5.2億USD。Non-GAAPの営業利益率を▲15-▲10%(前年同期9.0%)とした。研究開発およびマーケティング費用の増加が影響する見通しだが、長期的にはクラウドへの移行に伴う定額課金拡大が成長への先行投資の支出を持続的に上回ることが期待されよう。(李)

 

(※)決算発表の予定は7/10現在であり、変更される可能性があります

 

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笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は、個人投資家として活動する一方、投資セミナー講師としても活躍。テクニカル分析を得意とし、以前よりTwitterで米国市場関係者のアカウントをフォローし米国市場動向にも詳しい。アセアン諸国に長期滞在経験もあり、実用タイ語検定3級資格を保有するタイ通でもある。2019年1月にフィリップ証券入社、日本・米国・アセアン市場をカバー。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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