【投資戦略ウィークリー 2020年7月6日号(2020年7月3日作成)】銘柄ピックアップ

 

■銘柄ピックアップ

ミライト・ホールディングス1417

1,568 円(7/3終値)

・2010年に大明、コミューチュア、東電通3社の経営統合により共同持株会社として設立。2018年に仙台のTKKとも経営統合。国内3位の電気通信工事事業者であり、NTT9432向けを主体とする。

・5/8発表の2020/3通期は、売上高が前期比17.4%増の4,411.66億円、営業利益が同6.3%増の219.93億円、当期利益が同40.8%減の152.20億円。自然災害に係る通信設備の復旧や4G新周波数関連工事が増収に寄与。最終減益は前期に経営統合の特別利益を計上した反動減による。

・2021/3通期の会社計画は、売上高が前期比1.4%減の4,350億円、営業利益が同横ばいの220億円。2018年に電気通信工事会社が相次いで経営統合し、同社とコムシスHD1721協和エクシオ(1951)に業界が集約。6/25発表のNTTとNEC6701の資本業務提携の動きは、電電ファミリーの一員である同社にとって5G向け基地局設置工事やネットワーク構築工事受注への追い風となろう。

 

ザ・パック(3950

2,981 円(7/3終値)

・1952年設立のパッケージメーカー。紙袋を初め商業包装用紙全般を取扱う。紙袋や段ボールなどを扱う紙加工品事業、ポリ袋やテーラーバッグなどを手掛ける化成品事業を主な事業とする。

・5/8発表の2020/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比7.1%減の195.65億円、営業利益が同12.1%減の9.55億円。売上構成比が28%を占める紙袋は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響を受けて国内専門店や米中で販売が減少し、売上高が同16.4%減となった。

・通期会社計画は、売上高が前期比1.4%増の968億円、営業利益が同2.2%増の70億円。ただし、1H(1-6月)につき、コロナ禍の影響を踏まえ売上高を348億円(従来計画443億円)、営業利益を9億円(同26億円)へ下方修正。レジ袋有料化が国内で7/1より施行されたなか、インドネシアのジャカルタでは7/1よりレジ袋の使用が禁止された。同社はインドネシアで紙袋の生産工場を建設中。

 

日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283   

101,900 円(7/3終値)

・2016年に設立された上場インフラファンド。アールジェイ・インベストメントが設立企画人および資産運用会社。再生可能エネルギー事業を手掛けるリニューアブル・ジャパンをスポンサーとする。

・3/10発表の2020/1期(2019/8-2020/1)は、営業収益が前期(2019/7期)比31.9%増の16.09億円、営業利益が同19.4%増の4.51億円、1口当たり分配金が同0.7%減の3,273円。投資主総会に係る費用やその他の営業費用を削減できたことから1口当たり分配金を従来計画比73円増額した。

・2020/7期の会社計画は、営業収益が前期(2020/1期)比0.7%増の16.20億円、営業利益が同3.9%減の4.34億円、1口当たり分配金が同2.2%減の3,200円。会社予想年分配金に基づく7/2終値での予想分配金利回りは6.29%。再生可能エネルギー事業者による送電網の優先利用のための政策、およびNTTの再生可能エネルギー向け発送電網整備の方針は業績への追い風となろう。

 

エヌ・ティ・ティ・データ(9613        

1,169  7/3終値

・1988年にNTT9432を親会社として設立。ITサービスを核に公共・社会基盤、金融(金融機関の業務効率化)、法人ソリューション(決済など)を展開。北米での買収のほか海外展開にも注力。

・5/14発表の2020/3通期は、売上高が前期比4.8%増の2兆2,668億円、営業利益が同11.4%減の1,309.37億円。好調な国内事業および海外事業により受注高が同9.6%増加し過去最高となった一方、計画に基づく成長投資や事業構造改革に加え、海外の低採算事業見直しが響き減益だった。

・新型コロナウイルス流行の影響が特に海外事業につき不透明であることから通期会社計画を未定とした。キャッシュレスでの少額決済が増えるなか、決済インフラ「CAFIS(キャフィス)」の利用料金を件数ではなく金額に応じて決める仕組みが10/1から導入される予定。短期的な収益減の懸念はあるが、中長期的にはキャッシュレス決済の件数およびデータ量の増加による恩恵が期待されよう。

 

チャルーン・ポーカパン・フーズ(CPF 市場:タイ     

32.00 THB7/2終値

・1978年設立。チャロン・ポカパン(CP)グループの中核を成す食品会社。鶏肉・豚肉・エビ・魚・卵・家鴨肉、加工冷凍食品などを主な製品とする。セブンイレブンを展開するCP ALLはグループ会社。

・5/14発表の2020/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比10.3%増の1,381.35億THB、純利益が同42.8%増の61.11億THB。豚肉の生産量増と販売価格の上昇、および中国での飼料販売量増が増収に寄与。また、飼育家畜飼料となるトウモロコシと大豆ミール価格低下が利益率上昇に貢献。

・通期会社計画を上方修正。通貨換算差損益の影響を除く売上高を前期比8-12%増(従来計画:同5-8%増)とした。タイ国内の豚肉価格の上昇、中国のASF(アフリカ豚熱)流行の影響が残る中で主にベトナムでの豚不足、海外のおける水産物養殖の売上拡大のほか、コロナ禍の影響で消費者の食品衛生上の安全意識の高まりが高付加価値化に伴う粗利率の向上に繋がっている模様。

 

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笹木和弘プロフィール笹木 和弘
フィリップ証券株式会社:リサーチ部長
証券会社にて、営業、トレーディング業務、海外市場に直結した先物取引や外国株取引のシステム開発・運営などに従事。その後は、個人投資家として活動する一方、投資セミナー講師としても活躍。テクニカル分析を得意とし、以前よりTwitterで米国市場関係者のアカウントをフォローし米国市場動向にも詳しい。アセアン諸国に長期滞在経験もあり、実用タイ語検定3級資格を保有するタイ通でもある。2019年1月にフィリップ証券入社、日本・米国・アセアン市場をカバー。公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト(CIIA®)。

 

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